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国土技術政策総合研究所 「令和8年熊本地震」の被害状況を速報 築年数45年超の木造住宅の倒壊を多数確認
接合部が釘のみの筋交い壁の住宅等が倒壊
国土技術政策総合研究所は8月31日、「令和8年熊本地震による木造建築物の被害調査報告(速報)」を公開しました。本調査では、国土交通省住宅局からの要請を受けた同研究所により、震度7を記録した宇城市や氷川町などを含む地域を対象に現地調査が行われました。
調査の結果、築年数が概ね45年超と推定される木造住宅や納屋などの倒壊が多数確認されました。具体的には、農業用の納屋などの施設や、重い屋根で筋かい壁の接合に釘のみが使われていると見られる住宅、空き家と思われる建物、正面に開口が多い店舗や社寺建築の倒壊が多く見られました。
なお、築年数が比較的浅いと推定される建物の多くでは、外観上の大きな被害は見られませんでした。一方、外観上は被害がなくても、クロスのひび割れなど内装材に影響が生じた住宅もヒアリング調査により確認されました。また、今回の地震の特徴的な被害として、一部の地域で断層の地表面に現れた境界近傍の地盤変状により、大きく傾斜した住宅も確認されました。
瓦屋根の被害も調査
加えて、建築物の瓦屋根等の被害調査報告も併せて公開されました。調査報告によると、震度7を記録した氷川町を中心とした範囲において、瓦屋根の棟部や隅棟部等で瓦のずれや脱落、一部の崩落が確認されました。一方、ガイドライン工法による瓦屋根であることが確認された住宅では、震度7を記録した地域においても瓦のずれや脱落は確認されませんでした。また、「平成28年熊本地震」の発生後に同工法で葺き替えられた隅棟部では被害が見られなかった一方で、葺き替えを行わなかった棟部では被害が生じていました。社寺建築物では、降り棟部や隅棟部における瓦のずれや脱落のほか、屋根の崩落や建物全体の倒壊が確認されています。瓦屋根以外では、ブロック塀や石造の鳥居の倒壊なども確認されています。
これらの被害事例を踏まえ、住宅本体はもちろんのこと、周辺構造物も含めた網羅的な耐震診断と改修推進の必要性が改めて浮き彫りとなりました。


