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ニュース&レポート

内閣府 「災害に係る住家の被害認定基準運用指針」見直し 液状化被害の被害認定調査を効率化

「令和6年能登半島地震」を踏まえて改定

 内閣府はこのたび、災害により被害を受けた住家の被害認定調査に係る手法の統一を目的に策定している「災害に係る住家の被害認定基準運用指針」の見直しを実施しました。「令和6年能登半島地震」において、一部の地域で地盤の液状化による甚大な被害が生じたものの、被害の程度の確定までに時間を要する例が多く見られました。こうした被害実態などを踏まえ、被災者への適切かつ迅速な公的支援の実施につなげることを目的に、本指針の改定が行われる運びとなりました。今回の見直しでは、地盤被害に係る認定調査の適正化を図るべく、①傾斜した床の評価方法の明確化、②第1次調査(簡易判定)における「中規模半壊」判定基準の新設、③不同沈下した基礎の評価方法の明確化、④不同沈下の判断基準の明確化という四つの改善項目が盛り込まれました。

床傾斜の評価改善と中規模半壊の判定基準を新設

 ①傾斜した床の評価方法の明確化については、不同沈下による被害が主に水平方向の傾斜として現れる実態に即し、より直接的に水平方向の傾斜を測定する方法が新たに例示されました。具体的には、外壁面の建具枠など沈下前は水平であったと想定される部位に対し、長さ20㎝から30㎝程度の水平器を用いて計測を行い、床の傾斜を簡易的に推計する手法が導入されています(図1)。これまでは主に垂直方向である外壁や柱の傾斜を計測する方法が例示されていましたが、不同沈下による傾斜を損傷として適正に評価するため、水平方向の計測部位が明確化されました。

 ②第1次調査(簡易判定)における「中規模半壊」判定基準の新設では、これまで第1次調査において判定可能な区分が全壊、大規模半壊、半壊に限られていた点を改善し、調査の迅速化を図るための基準が策定されました。具体的には、第1次調査における「傾斜による判定」及び「住家の潜り込みによる判定」のいずれでも「半壊」に該当する場合は「中規模半壊」と判定することが可能となりました(図2)。これにより、詳細な被害区分を早期に確定させることが可能となり、被災者への迅速な証明書発行と公的支援の加速が図られています。

基礎の評価方法と不同沈下の判断基準を明確化

 そのほか、③不同沈下した基礎の評価方法の明確化については、1階の床において1/100以上の傾斜が確認できた場合、基礎の不同沈下による傾斜と想定されるため、基礎の損傷として評価する旨が指針に明記されました。これにより、基礎自体のひび割れなどの損傷有無の判断に苦慮する場合であっても、床の傾斜状況から客観的に基礎の損傷を評価し、適切な損害割合を算定することが可能となりました。

 また、④不同沈下の判断基準の明確化では、住家周辺に地盤からの噴砂の形跡や配管の露出などの液状化による地盤被害が生じていることが明らかであれば、外壁、柱、または床のいずれかが傾斜していることをもって、当該住家に不同沈下による傾斜が生じているものとして判断できることが改めて示されました(図3)。

>内閣府 災害に係る住家の被害認定