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内閣府 首都直下地震対策の基本計画見直し 想定死者数・全壊棟数を「半減以上」に
具体目標を47個から189個へ拡充
政府は6月12日、「首都直下地震緊急対策推進基本計画」の改定を閣議決定しました。現行の基本計画の策定から約10年が経過したことを受け、これまで首都直下地震対策検討ワーキンググループにおいて被害想定の見直しや新たな防災対策の検討が実施されてきました。今回の変更は、昨年12月に公表された同ワーキンググループの報告書の内容を踏まえたものです。
最新の想定では、死者数は最大で約1万8千人、建物の全壊及び焼失は約40万棟に上ると推計されています。今回の改定では、こうした深刻な被害を抑制するため、今後10年間の減災目標をこれまでの「おおむね半減」から「半減以上」へと変更したほか、死者数や建物被害の軽減だけでなく、災害関連死や経済的被害を最大限に減らすことを目指す方針も新たに掲げられました。更に、減災目標を達成するための施策の具体目標については、47個から約4倍に当たる189個へと大幅に拡充し、対策の充実化が図られています。

2035年度までに感震ブレーカーを「おおむね設置」
本改定では、人的及び物的被害の約7割を占めるとされる火災への対策についても強化されています。現状、地震の揺れを感知して自動的に電気を遮断する感震ブレーカーは、緊急対策区域における設置率が約20%にとどまっていますが、2035年度までに「おおむね設置」された状態を目指し、普及を加速させる方針が示されました。また、大規模火災の危険性が高い「著しく危険な密集市街地」については、2030度までに解消率を100%に引き上げる目標を掲げています。加えて、居住世帯のある住宅のストック総数における耐震化率は、2035年度までに耐震性が不十分なものをおおむね解消することが目指されます。
避難対策については、膨大な数の被災者が避難所に押し寄せて混乱が生じる事態を回避するため、政府は「場所(避難所)の支援」から「人(避難者等)への支援」へと考え方を転換する必要があると明記されました。具体的には、在宅避難の促進に力を入れ、災害に備えた食料品や飲料水を3日分以上備蓄している家庭の割合を、2035年度までに100%とする目標を設定しています。
BCP策定完了率も指標へ追加
そのほか、東京圏において首都中枢機能の維持が困難となる最悪の事態も想定し、政府や企業の一時的な代替拠点を検討することが明記されました。このうち企業活動の維持に向けては、事業継続計画(BCP)の策定完了率を2035年度までに大企業で100%、中堅企業で80%にまで向上させる具体目標を定めています。また、帰宅困難者対策として一斉帰宅の抑制に関する啓発や一時滞在施設の確保を進めるとともに、災害時の医療機能を支えるチームの充実も図られます。
政府は本計画の効果的な推進に向けて、各分野の専門家の意見を踏まえつつ、減災目標を達成するために必要な施策の具体目標又は定性的な目標の進捗の把握や課題の共有等のフォローアップを毎年実施し、必要な見直しを継続的に図っていくとしています。

