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建築物LCA制度検討会 2028年度の制度開始を見据えた中間とりまとめ公表 早急に講ずべき施策の方向性とロードマップ示す

ライフサイクル全体でCO2削減が目指される

 「建築物のライフサイクルカーボンの算定・評価等を促進する制度に関する検討会(建築物LCA制度検討会)」は1月28日、LCCO2削減に向けた制度のあり方に関する中間とりまとめを公表しました。

 建築物の一層の脱炭素化を図るうえで、使用段階のエネルギー消費に伴うCO2等排出量だけでなく、建築物のライフサイクルアセスメント(LCA)の実施を通じた、資材製造から施工、解体の各段階におけるCO2等排出量の削減が重要性を増しています。本検討会では、建築物のLCAを促進するための制度について検討を重ねてきました。

 今回公表された中間とりまとめでは、建築物のLCA制度の導入に向けた施策の方向性や、2028年度からの制度実施とそれ以降を見据えたロードマップが示されました。このうち早急に講ずべき施策の方向性として「各ステークホルダーの責務・役割の明確化」や「建築物のライフサイクルカーボン評価の実施を促す措置」などが挙げられました。

各ステークホルダーの役割の明確化を国に求める

 「各ステークホルダーの責務・役割の明確化」については、LCCO2削減に向けて、建築主、設計者、施工者、建材・設備製造事業者等の各主体における責務や役割について、国が指針を示すことを検討すべきとしています。このうち設計者が果たすべき役割は大きいとしたうえで、建材・設備の製造時のCO2等排出量、既存ストックの活用や長寿命化のための計画的な維持管理、解体容易性に配慮した設計など、多様な選択肢を比較検討したうえで設計することが期待されると言及しています。

 施工者の責務や役割については、設計者や建築主から伝達されたLCCO2の削減方針をもとに、脱炭素化に資する建材・設備の調達や施工現場における脱炭素化の推進、工事発注時や竣工時のLCCO2評価結果の提供などが挙げられています。

 「建築物のライフサイクルカーボン評価の実施を促す措置」については、特にCO2排出量が大きいと見込まれる建築物の建築主に対し、国へのLCCO2評価結果の届出を求める制度が検討されています。住宅におけるLCCO2評価については、住まいのアフォーダビリティへの配慮の必要性や、各住戸にLCCO2評価を求めた場合の事業者の負担の大きさを課題とした上で、UR都市機構が建て替えを行う賃貸住宅において、LCCO2評価を先行的に実施することなどを検討すべきとしています。

 そのほか、国における統一的なLCCO2算定ルールの構築、LCCO2評価結果に係る表示ルールの策定や第三者認証・表示制度の創設、LCCO2評価における簡易評価の検討などが進められています。

2050年度にLCCO2削減策を段階的強化

 本とりまとめにて検討されたLCA制度のうち、建築主の国への届出制度やLCCO2評価結果の第三者認証・表示制度などは2028年度からの開始が想定されています。その後、2030年代に届出対象の拡充、2050年頃にLCCO2削減策の段階的強化が目指される方針です(図)。

国土交通省 建築物のライフサイクルカーボンの算定・評価等を促進する制度に関する検討会
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/jutakukentiku_house_tk4_000302.html