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ナイスコンピュータシステム㈱ 経営管理システム 「木太郎®」 シリーズでDX化をサポート
ナイスコンピュータシステム㈱は、木材・建材流通業界に特化した知見を生かし、企画設計から開発、運用保守まで一貫したITソリューションで、法人企業様の事業成長を支援しています。今回は、同社が展開する経営管理システム「木太郎®」シリーズの特長や、実際に導入いただいた事例をお客様の声とともにご紹介します。
顧客データ・受発注のオンライン化はDXのカギ
近年、企業を取り巻く環境は大きく変化しており、企業経営におけるDXの重要性はますます高まっています。建設業においても、就業人口の減少や高齢化、2024年からの時間外労働の上限規制等により、生産性向上や業務効率化は喫緊の課題となっており、DXはそれらの対応に必要不可欠な取り組みとなりつつあります。
中小企業庁は「中小企業白書」にて、2024年の中小企業・小規模事業者におけるデジタル化・DXの取り組み状況についての調査結果を公表しています。これによると、「紙や口頭による業務が中心で、デジタル化が図られていない状態」と回答する事業者は、2023年の前回調査では30.8%だったの対し、今回は12.5%と大きく減少しており、デジタル化は着実に進んでいることが分かります。
一方、デジタル化に取り組む事業者が実際に取り組んでいる内容を、取り組みの進捗段階別に見ると、「自社ホームページの作成・更新」や「紙書類の電子化・ペーパーレス化」は比較的どの事業者でも取り組めているのに対し、「顧客データの一元管理」や「営業活動や受発注管理のオンライン化」の実施状況は、「段階2(アナログな状況からデジタルツールを利用した業務環境に移行している状態)」と「段階3(デジタル化による業務効率化やデータ分析に取り組んでいる状態)」の事業者間で差が大きくなっています。つまり、こうした取り組みは、単純な業務のデジタル化ではなく、業務プロセスを抜本的に変革し、新たな顧客価値を創造するDXの実現に向けたデジタル化に進む段階において、重要な役割を果たすものである可能性が示唆されています。
しかし、デジタル化やシステム導入を進めるにあたっては、現場の実態に即した運用が求められます。特に、住宅資材・木材流通業界は、独自の商慣習や複雑な流通構造を持っていることから、業界に精通した視点で設計された専用システムの導入が効果的です。

中小企業庁 2025年版 中小企業白書
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2025/chusho/index.html
ナイスコンピュータシステム株式会社 住宅資材販売業に特化した 「木太郎®」シリーズ
こうしたニーズに応えるのが、ナイスコンピュータシステム㈱が展開する経営管理システム「木太郎®」シリーズです。
木太郎®シリーズは、住宅資材販売業に特化したシステムとして、長年にわたる業界の実務に関する知見を基に設計されたソリューションです。開発の起点が住宅資材・木材流通業界の商慣習と業務フローにあり、一般的な販売管理・在庫管理システムでは対応が難しい複雑な取引形態や、業界特有の仕入・在庫管理などに対して配慮された設計がなされています。全国で1,000社以上の木材・建材販売会社に導入されており、実務現場の声を反映しながら40年にわたり機能強化を積んできました。
更に、商品マスタデータを多数搭載している点も大きな特長です。住宅資材・建材メーカー各社の商品情報を取り込んだマスタをあらかじめ用意しており、登録点数は約500万点に上ります。これにより、見積・受発注伝票・在庫登録などの際に商品情報を一から入力する手間を削減し、入力ミスを減らすとともに、業務のスピードアップと精度向上を同時に実現できます。EDI(電子データ交換)連携機能も備えており、主要な住宅資材メーカーとのEDIによる受発注のデジタル化を支援します。電話やFAX、手入力によるミスやタイムラグのリスクを減らし、データや納期情報のやり取りを効率良く行えるようになります。
加えて、導入・運用を支える体制も整えられています。ナイスコンピュータシステム㈱は、ナイスグループとして住宅資材流通に精通した企業基盤を持ちながら、業務フローに即した丁寧な導入教育を実施し、操作方法から現場定着、更には稼働後のアフターフォローまで一貫して対応する、伴走支援サービスを提供しています。システム導入には「使われなくなる」「定着しない」といったリスクが伴う中、現在木太郎®シリーズを導入している全てのお客様が継続してシステムをご利用いただいています。
このように、木太郎®シリーズは単なる販売管理にとどまらず、住宅資材販売業における様々な業務を支え、経営判断のスピード化を実現するシステムです。木材店・建材店向けのクラウド型販売管理システム「木太郎6」と、大規模事業者向けのカスタマイズ型基幹業務システム「NEXT3」の二つのラインアップをご用意しています。


木材店・建材店向け
クラウド型販売管理システム
木太郎6は、木材店・建材店の業務に特化したクラウド型販売管理システムです。木材や建築資材の見積・受発注・売上・在庫管理を一元化し、業務の効率化とコスト削減を実現。クラウド対応により、在宅勤務や外出先からの利用にも対応し、柔軟な働き方と経営管理を支援します。
導入事例① 業務システムを一元化し、二重入力の手間とミスを解消
課題
見積、納品書作成、請求書発行、仕入管理とバラバラのソフトウェアを使用しており、伝票内容を二重、三重に入力する必要があった。転記の際のミスや漏れもあり、業務の効率を落としていた。
提案内容
木太郎6:見積管理、受注管理システムを利用することで、見積や受注伝票の明細を他伝票へ連携、二重入力の手間を省くことができます。売上・仕入伝票への連携漏れがないかの確認も簡単です。
お客様の声
見積から受注、受注から売上、仕入と他の伝票に明細を連携できるようになり、同じ明細を何度も入力する手間がなくなった。さらに、カタログ商品データも活用できるため、伝票入力にかかる時間を大幅に短縮できたほか、請求内容の確認が簡単になり、請求漏れのミスも減っている。データが一元管理されることで社内の情報共有もスムーズになり、属人化した作業がなくなったことで、人員の効率的な配置も出来るようになった。また、見積からどれくらい受注につながったか、誰がいくら何を売り上げたか、といった情報を随時確認できるため、販売状況の分析・改善にも役立っている。
導入事例② 商品マスタデータ活用で、伝票入力の効率化とミス削減、営業力強化を実現
課題
伝票を手作業で1枚1枚作成、整理をする必要があり、繁忙期には遅くまで総出で作業することもあった。木材の計算方法は複雑なこともあり、請求書の作成・発行も大変だった。
提案内容
木太郎6:木材・建材に特化したシステムのため、伝票上での㎥・石等での材積計算、丸太計算等が可能です。煩雑な請求書発行も簡単に行え、月度、年度ごとに実績集計することで販売傾向を確認できます。
お客様の声
今まで手作業で出していた納品書や請求書を簡単に出せるようになり大変楽になった。㎥単価の本単価換算といった面倒な計算もやってくれて、とても助かっている。現場別に請求書を出すこともできるようになり、お客様が喜んでくれた。単価や購入履歴の問い合わせにも素早く答えられるようになり、時間も節約できている。また、販売傾向を月別に見ることで、効率的な仕入れをできるようになった。

大規模事業者向け
カスタマイズ型基幹業務システム
NEXT3は、木材・建材業の業務に特化した基幹業務システムです。見積・受発注・在庫・仕入・売上・請求・分析までを一元化し、大規模販売店様の複雑な業務にも柔軟に対応。業務内容や運用フローに合わせたカスタマイズ開発が可能で、精度の高い経営判断と現場力の向上を同時に支援します。
導入事例① 売上・仕入と在庫商品の連動により、適切な在庫管理を実現
課題
売上や発注の処理で手一杯で、在庫管理ができていない状態だった。そのため、余分な在庫を抱えてしまうなど、ロスの原因になってしまっていた。
提案内容
NEXT3:入出荷と在庫が連動するため、将来の出荷予定分も含めて、リアルタイムに在庫管理を行うことが可能です。在庫評価も複数パターンをご用意しているため、適切な原価の表示から利益確保に貢献いたします。
お客様の声
在庫発注の処理で自動的に在庫が増え、在庫出荷分の売上の処理で自動的に在庫が引き落とされるなど通常の業務操作と在庫情報が連動するため、手間を増やすことなく効率的な在庫管理を実現できた。定番在庫の設定や定数割れのみ発注するといった補助機能も備わっているため、在庫の過不足を解消し、発注担当者の負担軽減にもつながっている。在庫の加工登録も出来るので、在庫を加工し出荷した際の管理も明確になり、これまで曖昧だった在庫管理を正確に行えるようになった。
導入事例② 業務ルールの統一で、拠点や人に依存しない管理を実現
課題
拠点が多く、それぞれが独自のルールで業務を遂行しており、整備する必要があった。また、商品の入出荷状況を確認する方法が限られており、特定の担当者への依存や得意先への問い合せ回答に時間を要するといった課題があった。
提案内容
NEXT3:定められたフローに従って処理を進めていく必要があるため、業務のばらつきを防止して社内ルールの標準化と徹底を支援します。また、受注明細一行ずつに対して入出荷状況の確認ができるため、担当者に依存しないタイムリーな自己解決が可能です。
お客様の声
NEXT3の導入に当たり、共通の業務フローでの運用が必須だったが、弊社に合わせた提案と運用安定までの手厚いサポートのおかげで、全社の統一化を実現できた。その結果、進捗状況の確認や実績の管理がより正確に行えるようになっている。入出荷状況を簡単に確認できるようになったことで、社内の問い合わせが減少し、各々が自身の業務に集中できる環境が整った。得意先からの問い合わせに対しても、担当者以外でも迅速に回答ができるようになり、顧客満足度の向上にも役立った。


