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ナイスグループ 「ウッドデザイン賞2025」を11年連続で受賞 「活きた木のショールーム」 をはじめ計4作品が選出
「ウッドデザイン賞2025」の受賞作品が10月10日に発表され、ナイスグループでは計4作品が同賞を受賞しました。ナイスグループは、同賞の創設以来11年連続で受賞しており、累計受賞作品数は45作品となりました。今回は、受賞した4作品の概要をご紹介します。
活きた木のショールーム -外装・外構木質化の課題解決にむけた実験場-
【受賞部門:ソーシャルデザイン】
内外装木質化工事を行ったナイス㈱の本社ビルを「活きた木のショールーム」としてご案内しており、当社オリジナル木材製品による進化した国産材の素材力や加工技術、木材の経年変化をご体感いただく場としています。
非住宅建築の外装・外構における国産材利用のニーズが高まる一方で「腐朽・色の変化への不安」「施工への不安」「メンテナンスへの不安」といった課題があり、木質化された本社ビルは、これらに対する解決策を提示する実験場として機能しています。多様な樹種や保存処理、保護塗装を組み合わせた仕様について工法や経年変化の検証を行っているほか、外装木質化による断熱性能の向上効果等に関する調査も実施しており、外装用途における新たな木材需要の創造を目指しています。

NOBLESSE -2倍超耐震性能を備えた国産材利用分譲住宅-
【受賞部門:ソーシャルデザイン】
構造材における国産材使用比率100%と、建築基準法の2倍を超える耐震性能の確保を標準仕様とした分譲住宅です。
一般的に構造材として国産材を使用する場合、「価格が高い」「安定調達が難しい」「輸入材と比較して強度が劣る」といった点が懸念されます。こうした中、当社では独自の木材調達ネットワークを活用することで国産材の安定調達を可能とし、外国産材と同じ価格帯で構造材の国産材化を実現しているほか、一棟ごとに許容応力度計算を行うことで高い耐震性能を確保しています。近年多発する大規模災害から住まいと命を守り、安全・安心で快適な暮らしを提供するとともに、国産材の利活用による日本の森林保全と持続可能な社会を実現する分譲住宅です。

REYO 横浜市再利用材プロジェクト
【受賞部門:ソーシャルデザイン】
共同申請:横浜市建築局、NOSIGNER、地域活動支援センターHIKARI
横浜市再利用材プロジェクト「REYO」は、横浜市にある公共建築物の古材を新たな価値へとアップサイクルする取り組みです。これまで大半が木質チップ化されていた廃材を可能な限りそのままの形で再利用するもので、建築物から生じる廃材の循環を促し、サーキュラーエコノミーを推進しています。
当社は、同プロジェクトにおいて理科室の椅子を製作しました。椅子の天板には学校体育館の床材(サクラ材)を、脚には神奈川県産のヒノキを使用しており、思い出の詰まった体育館の床材が椅子として生まれ変わりました。

菊池建設㈱ 神楽坂 かくれんぼ横丁会館
【受賞部門:ライフスタイルデザイン】
共同申請:㈱希不動産、㈱MONO建築空間研究所
風情ある景観が特長となる神楽坂の「かくれんぼ横丁」地区において、商業施設の建て替え工事を行いました。1時間耐火性能を確保しながら、耐火建築物が昭和期の木造建築物と調和するよう現代の木造建築技術を最大限に生かしています。
耐火性能が求められる店舗施設において、一般的に採用される鉄骨造やRC構造ではなく、環境負荷の少ない木構造とすることで、CO2排出量の削減に寄与しています。また、解体前の建物で使用していた古材を飾り棚や壁幕板として再利用し、適材適所に配置することで、「木造であることが印象に残る」仕上がりとしています。



