(独)住宅金融支援機構は3月25日、2016年度における住宅市場動向に関する調査結果を発表しました。これは、住宅事業者及び一般消費者、ファイナンシャルプランナーを対象に2月に行った、今後の住宅市場に関する調査の結果を取りまとめたものです。
これによると、2016年度の住宅市場について、一般消費者のうち61.9%が「買い時」と答えました。2015年度は「買い時」「どちらかと言えば買い時」と回答した人が合わせて53%だったのと比較すると、今年度が住宅の買い時と考える人が9ポイント上昇したことになります(図1)。
2016年の住宅市場についてファイナンシャルプランナーは、68.6%が「昨年度と比べて買い時」と回答しました。その要因として、買い時と答えた全員が「住宅ローン金利の低水準」を挙げたほか、「消費税率引き上げ前の駆け込み効果」(51.4%)、「すまい給付金や住宅ローン減税などがあるから」(42.9%)と回答しました。
住宅事業者の回答によると、今年度の受注・販売などの見込みについて、「昨年度と比べて増加する」が昨年度は38.1%にとどまったのに対し、今回は65.3%に上りました。増加する理由としては、一般消費者やファイナンシャルプランナー同様、「消費税率引き上げ前の駆け込み効果」(84.6%)、「住宅ローン金利の低水準」(64.7%)などを挙げており、それ以外の理由を大きく引き離しています。
今後住まいづくりで重視する点として最も多く挙げられたのは、住宅事業者・一般消費者ともに「建物の性能」となりました。
一方、「建物の性能」のうち重視する項目については、住宅事業者の92.0%が「省エネルギー性」と回答したのに対し、一般消費者は「高耐久性」が72.4%と最も高く、次いで「耐震性」(55.5%)、「省エネルギー性」(46.7%)を挙げています。