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林野庁 森林・林業・木材産業への投資のあり方に関する検討会 森林・林業基本計画の方向性に沿った投資を促進

森林・林業分野への投資の可能性が広がる

 林野庁は6月20日、「カーボンニュートラルの実現等に資する森林等への投資に係るガイドライン」の中間取りまとめを公表しました。同庁では、森林・林業分野に対する投資の可能性が広がりつつあることを踏まえ、投資判断の円滑化及び適切化の促進に向けて、「森林・林業・木材産業への投資のあり方に関する検討会」を設置し、カーボンニュートラル等への貢献度を判別できる仕組みについて検討が進められています。

 今回の中間取りまとめでは、気候変動対応において森林に期待される役割や、ESG投資の流れの加速など、森林等への投資を巡る環境変化について整理がなされています。その上で、森林投資の基本的な考え方として、カーボンニュートラルや生物多様性保全等への貢献度について、簡便な方法で見える化することで、森林・林業基本計画の方向性に沿った投資を呼び込む環境づくりを進めるとしています。

 

CO2吸収効果や貯蔵等効果を定量的に評価

 カーボンニュートラルへの貢献度評価においては、主伐及び主伐後の措置に伴うCO2排出量と、伐採した木材の活用用途に伴うCO2貯蔵・排出削減量について、総合的に評価することが適当であると述べています(図1)。主伐及び主伐後の措置に伴うCO2排出量については、都道府県の収穫予想表を基本として幹材積量を推定した上で、林地面積や容積密度、炭素含有率、CO2換算係数などの数値を乗じて計算することで評価が可能であるとしています。

 また、伐採木材の活用用途に伴うCO2貯蔵量等の評価については、木材利用によるCO2貯蔵量と、燃料利用等によるCO2排出削減量に分けて推計する案が示されました。このうち、木材利用によるCO2貯蔵量では、製材工場等に搬入される丸太の供給計画材積を基に製品量を計算し、これに容積密度、炭素含有率、CO2換算係数を乗じて計算することとしています。燃料利用等によるCO2排出削減量では、チップ等に用いられる丸太の供給計画材積に、容積密度、木材1t当たりの化石燃料代替効果、CO2換算係数を乗じて計算することとしています。

 

森林の公益的機能の発揮との関連等を定性的に評価

 生物多様性保全等への貢献度評価においては、森林・林業基本計画に定める施策との整合性などについて定性的に評価することで、生物多様性の確保への貢献度についても、一定の測定を行うことが可能であるとしています。その上で、主伐箇所以外を含む適切な森林施業の実施、森林認証制度の取り組み状況、合法伐採木材といった森林の公益的機能の維持・発揮に直接つながる事項について測定するほか、森林経営計画の作成や造林の省力化・低コスト化など、森林・林業・木材産業に関するプロジェクトの特性を踏まえた安定性確保につながる事項についても、補足的に測定する考えです。

 なお、定量的な判定が可能な確認事項については、可能な限り数値で示すことを求めています。

林野庁HP
https://www.rinya.maff.go.jp/j/press/kikaku/220620.html