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高遮音二重床システム「SQサイレンス50」 愛知県安城市の木造共同住宅で採用

 ナイス㈱、東急建設㈱及び淡路技建㈱の3社で共同開発した高遮音二重床システム「SQサイレンス50」が、愛知県安城市において建築された木造共同住宅に採用され、このほど竣工しました。今回は、同商品の概要等についてご紹介します。

 

木造テクニカルセンターが企画設計をサポート

 このたび「SQサイレンス50」が採用された物件は、愛知県安城市に建築された木造2階建ての共同住宅です(図1)。建築面積は215.31㎡、延べ床面積は404.47㎡で、1階に約45㎡の住居4室、2階に約49㎡の住居4室を備えています。事業主は、ウレタンやゴム製品をはじめ、高性能断熱材「サーマックス」などを製造・販売する㈱イノアックコーポレーション様で、設計・施工を㈱安水建設様が行っています。ナイスグループは、ナイスプレカット㈱木造テクニカルセンターが㈱安水建設様の企画設計をサポートしたほか、躯体材及び建材等の供給を行いました。更に、ナイスユニテック㈱が㈱安水建設様の下で施工を担当しました。

 本物件は、地球温暖化防止に貢献するとともに、居住スペースを含めた住環境を快適にしたいという事業主様の思いから、当初より木造で計画されました。一方で、木造に対する懸念事項として、上下階での音の問題について挙げられたため、ナイスプレカット㈱木造テクニカルセンターが高遮音二重床システム「SQサイレンス50」の標準タイプを提案、採用されました。

 

木造建築物の最高峰の遮音性能を実現

 「SQサイレンス50」は、防振支持脚と二重床床板の振動特性に着目し、両者を最適な組み合わせに調節することで、床衝撃時の振動(騒音)を効果的に低減できる条件を明らかにして、製品化した高遮音床システムです(図2)。最大の特徴は、特殊な材料を用いることなく、正方形状(スクエア形)のパーティクルボードと防振支持脚を組み合わせることで、「軽量化」と「高遮音化」の両立を実現していることです。これにより、木造建築物の良さである軽量さを生かしながら、対策が難しい重量床衝撃音に対して、同製品の「高遮音タイプ」では最高峰の遮音性能であるLH※1-50、同じく「標準タイプ」ではLH-55の遮音性能を有しています(図3)。

 一方、床の防振性能(遮音性能)を高めることは、床面が過度に柔らかくなり、床鳴りや歩行感を損なう等の問題が生じる原因となります。本システムの二重床は、床鳴り防止用緩衝材の挿入や捨張合板による床面剛性の調整を行うことで、高い防振性能(遮音性能)を維持しつつ、「床鳴りの防止」と「良好な歩行感」を実現しています。更に、乾式工法を採用している上、各部材が軽量であるため、設置に当たっては重機を必要とせず、また、取り付け時には躯体へのアンカー打ちや特殊な治具も不要であるなど、施工性にも優れた製品となっています。

 本物件竣工時には、淡路技建㈱によりJIS規格に基づく床衝撃音に対する遮音性能の測定※2が実施され、実物件における同製品の有効性についても実証がなされました。

 

「SQサイレンス50」と「パワービルド工法」を標準採用

 本物件の構造部分には、ナイスグループオリジナルの金物工法「パワービルド工法」と、㈱イノアックコーポレーション様が供給する高性能断熱ボード「サーマックス」によるパネル工法を組み合わせた仕様が採用されています。サーマックスは、高い断熱性能を持つ発泡プラスチック系断熱材でありながら、火が付かず、燃え抜けない、そして水にも強いという特徴を持った高性能断熱材です。これにより、この共同住宅では、一次エネルギー消費量(BEI)については0.71、外皮性能については全住戸平均でUA値0.39と、HEAT20のG2グレードを超える高い省エネルギー性能を実現しています。

 同社では今後、サーマックスに加え、パワービルド工法及び「SQサイレンス50」を標準仕様とした木造共同住宅について、全国的に展開することを検討しています。

※1 JIS A 1418-2に定める衝撃力特性(1)を持つタイヤ衝撃源
※2 JIS A 1418-1:2000「建築物の床衝撃音遮断性能の測定方法 ―第1部:標準軽量衝撃源による方法」及びJIS A 1418-2:2000衝撃力特性(1)(一部)(2)「建築物の床衝撃音遮断性能の測定方法 ―第2部:標準重量衝撃源による方法」を参考にオクターブバンド測定を実施