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ナイスグループ (仮称)小平市学園東町1丁目計画 木造3階建て耐火建築物の有料老人ホームを建築

 ナイスグループは、東京都小平市において木造3階建ての住宅型有料老人ホームの建築に携わっています。今回は、メンブレン型工法による1時間耐火構造が採用されている本建物の概要などについてご紹介するほか、中・大規模建築物の木造化等をサポートするナイスグループの機能についてまとめました。

メンブレン型工法による1時間耐火構造

 ナイスグループは現在、東京都小平市において木造3階建ての住宅型有料老人ホーム「(仮称)小平市学園東町1丁目計画」の建築に携わっています。本建物は、建築面積が693.45㎡、延べ床面積が1,828.18㎡で、2階に25室、3階に22室の居室が設けられています。事業主は飛島建設㈱様で、設計を㈱ラカンデザイン研究所様が担当、ナイスグループは元請けとして構造設計、木材調達、施工を行っています。竣工後は、㈱アスモ介護サービス様が建物を借り受け、有料老人ホームの運営を行うという事業スキームになっています。

 本建物は、準防火地域に建設されており、3階建てで延べ床面積が1,500㎡を超えていることから、耐火建築物とすることが求められました。そのため、柱・梁・枠材等の構造耐力上主要な部分について、強化石膏ボード等の防火被覆材で連続して覆う「メンブレン型工法」の1時間耐火構造が採用されています(図1)。国土交通省の告示に基づき、2枚張り以上の総厚27~46㎜の強化石膏ボードで、屋根や階段、床、梁、柱に至るまで覆う仕様となっています。

 また、1階に食堂やホールなどの比較的大きな空間を設置し、2階以上に居室などの細かい空間が設けられるプランとなっています。「メンブレン型工法」の採用により多くの石膏ボードが使用されているため、1階の大空間部分においてその重量をいかに支えるかがポイントとなります。そのため、計画段階で食堂部分に4本の柱を配置することが提案されるなど、構造設計上の工夫がなされています(図2)。

上棟現場見学会で木造耐火構造について紹介

 10月18日には、(一社)木と住まい研究協会が主催して、飛島建設㈱様とナイス㈱の共催により上棟現場見学会を実施し、設計事務所や建設会社、行政・報道関係者など、約50人が来場しました。当日は、㈱ラカンデザイン研究所の秋草美江子氏、㈱アスモ介護サービスの計良宗一郎氏から本計画の説明がなされたほか、構造設計を担当したナイスプレカット㈱の担当者が、構造上のポイントについて説明しました。

 加えて、吉野石膏㈱様から告示仕様による1時間木造耐火構造の概要や同社の製品の特徴(図3)について、パナソニックエイジフリー㈱様から本建物で採用された機械浴室「アクアハート」の特徴について、それぞれ説明が行われました。来場者からは、石膏ボードを使用した木造耐火の方法や、石膏ボードの重みを支えるための設計上のポイントなどに関して具体的な質問が寄せられました。

 

グループの総合力で木造建築をトータルにサポート

 今年10月に改正木材利用促進法が施行され、同法の対象が民間建築物にまで拡大されました。これにより、今後、中・大規模木造建築の市場は拡大していくことが見込まれ、事業者等においては、これまで以上に木造化・木質化に取り組むことが求められます。

 こうした中、ナイスグループでは、木材の調達を行うナイス㈱木材事業部、構造設計や積算、木材加工などを行うナイスプレカット㈱、施工を行うナイス㈱木構造事業部など、グループが有するあらゆる機能を発揮することにより、建築物の木造化・木質化において、総合的なサポートを可能としています。「ウッドビルディングネットワーク」という概念の下、事業化相談や構造比較などの「情報」、構造設計や確認取得などの「設計」、一般流通材や地域材などの「調達」、プレカット加工や協力ネットワークの組成などの「生産」、元請け、下請けなどの「施工」という、中・大規模木造建築を手掛ける上で欠かせない各分野について、プロジェクトの内容に応じて必要な機能を提供しています(図4)。

ファーストコール機能の強化で木造化・木質化を推進

 「ウッドビルディングネットワーク」の機能をより最適化するために、木造建築に関するファーストコールセンターとして、2020年4月に「木造テクニカルセンター」をナイスプレカット㈱内に設立しました。ここでは、住宅・非住宅に関わらず、木造化等のご要望についてご相談を承っており、設立から1年半が経過し、初期相談からその後の受注につながる案件が増加傾向にあります。

 同センターでは、ファーストコールの段階でお預かりした簡単なスケッチや図面を基に、木造化の可否や、躯体に関する概算費用について、概ね一週間以内に無償で回答しています。鉄骨造や鉄筋コンクリート造で既に企画されている案件についても、木造で改めて企画できないかといった相談も多数寄せられています。

 事業化が図れた場合には、CADによる仮定断面の検討、トラス等のフレームの検討を行います。その後、設計契約を経て構造図や構造計算書の作成を行い、建築確認の申請・取得までトータルでサポートを行ってます(図5)。

適材適所の構造提案により幅広いニーズに対応

 同センターでは、ファーストコールに対する回答の方針として、まずは経済性の視点から一般流通材をベースとした検討を行います。ただし、空間特性によっては対応できない場合もあり、その際は、必要に応じて各種工法を取り入れて提案しています。ナイスグループでは、オリジナル金物工法の「パワービルド工法」をはじめ、鉄と木のハイブリッド梁による「テクノストラクチャー工法」、一般流通材を使った様々な「トラス工法」、日鉄建材㈱様と共同開発した角形鋼管梁「S WOOD BEAM MORE(エス・ウッド・ビーム・モア)」など、多彩な工法・部材をラインアップしています。これらを物件ごとに適材適所に使い分けながら、お客様のご要望に対して最適な構造提案(ONE to ONE Operation)を行っています。

 また、特に非住宅においてニーズが高い大空間についても、建築コストの上昇につながる大断面集成材や特殊な金物などを極力使用することなく、一般流通材や既存の金物を駆使して、コストを抑えた経済的な木造建築を提案することが可能です。これにより、その他の構造と比較して、木造の競争率を高めた提案を可能としています。特に、木造化のニーズが高い福祉施設や教育施設を中心に、3階建て以下の低層かつ3,000㎡以下の建築物の木造化について、豊富な実績を有しています。

 建築物の木造化・木質化を検討する際には、まずは「木造テクニカルセンター」へお問い合わせいただき、ファーストコール機能をご活用下さい。