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国土交通省 社会資本整備審議会住宅宅地分科会 新たな住生活基本計画の中間とりまとめを公表

三つの視点で課題を整理

 国土交通省は11月9日、来年3月に予定されている新たな住生活基本計画(全国計画)の策定に向けた中間とりまとめを公表しました。同計画は、国民の住生活の安定の確保および向上の促進に関する基本的な計画として策定されるもので、おおむね5年に一度見直しがなされます。今回の中間とりまとめでは、住宅政策の課題を「居住者」「地域・まちづくり」「ストック」の三つの視点で整理し、検討の方向性や具体的施策のイメージなどが示されました。

 

新たな住まい方へ対応

 居住者の視点では、「子どもを産み育てやすい住まいの実現」「高齢者が住み慣れた地域で自立して暮らし続けられる住生活の実現」「住宅確保要配慮者が安心して暮らせる居住環境の整備」「柔軟な働き方や新技術の活用による新しい住まい方の実現」に分けて整理がなされています。

 「子どもを産み育てやすい住まいの実現」については、職住近接・融合、職育近接など、子育てしやすい居住環境の実現や良質な住まいの整備等を検討の方向性として示しました。その上で、子育て支援施設やコワーキングスペース等を併設する公的賃貸住宅の整備、空き家を活用した住宅地への子育て支援施設やコワーキングスペース等の設置、家事負担の軽減や在宅勤務・在宅学習との両立に資するリフォームの支援など、具体的な施策イメージを挙げています。

 「柔軟な働き方や新技術の活用による新しい住まい方の実現」については、検討の方向性として、働き方改革やテレワークの進展による柔軟な働き方に応じた豊かな住生活の実現、アフターコロナにおける多様な住まい方に対応した都市部郊外・地方移住や二地域居住・新たな多拠点居住ニーズへの対応、非接触型の住生活関連サービスの普及促進等を示しました。具体的な施策イメージとしては、在宅勤務・在宅学習環境の整備に資するリフォームの実施、空き家の利活用による二地域居住やサブスクリプション型居住サービス等の活性化などを挙げています。

 

良質なストックの形成を支援

 地域・まちづくりの視点では、「将来にわたって災害に強い居住空間の実現」「多様な住民や世代が支え合い、いきいきと安心して暮らせる地域共生社会づくり」「持続可能で賑わい・うるおいのある住宅地の形成」に分けて整理がなされました。このうち、「将来にわたって災害に強い居住空間の実現」について、検討の方向性の一つに災害に強い住まいの実現を掲げ、ガイドライン等による耐風性・耐震性等の向上を具体的施策として示しました。

 ストックの視点では、「将来世代に継承できる良質な住宅ストックの形成・更新」「良質なストックが市場で評価され、循環するシステムの構築」「魅力の向上や長寿命化に資する既存ストックのリフォーム・リノベーションや建て替え等の推進」「空き家の状況に応じた適切な管理・再生・活用・除却の一体的推進」「居住者の利便性や豊かさを向上させる住生活産業の発展」の5項目で整理しています。このうち、「将来世代に継承できる良質な住宅ストックの形成・更新」については、子育て世帯等の良質な住宅の取得支援や、長期優良住宅制度と住宅性能表示制度との一体的運用の確保等を具体的に進めていくとしています。

 同省では、来年3月の新たな「住生活基本計画(全国計画)」の策定に向けて、引き続き具体的な検討を進める予定です。

 

国土交通省

https://www.mlit.go.jp/report/press/house02_hh_000162.html