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ナイスグループ 建築物の木造化をあらゆる機能でサポート オール国産材の自動車学校が上棟  

ナイスグループは、茨城県土浦市において延べ床面積約1,000㎡の中規模木造建築物の建築に携わっています。今回は、本物件の概要をご紹介するとともに、中・大規模建築物の木造化等を総合的にサポートするナイスグループの機能についてまとめました。

張弦梁トラスで木質空間を実現

 ナイスグループは、茨城県土浦市において、「土浦北インター自動車学校」の教室棟の建築に携わっています(図1)。延べ床面積995.04㎡の木造平屋建てとなる本物件は、㈱インター・アート・コミッティーズ(IAC)様を事業主として、デザインをIACグループの㈱時空間様が、設計を㈱かなで建築設計様が担当しています。ナイスグループは、ナイスプレカット㈱が構造設計、積算、木材加工を、ナイス㈱木材事業部が木材調達を、同木構造事業部が施工を行いました。

 本物件では、8.4mスパンを外周の両端2点で支える張弦梁トラス全38基が連なり、切り妻屋根を構成しています。室内は、大空間で自由な間取りが可能となっており、将来的な間取りの変更に対応することができます。トラスの登り梁には国産スギの集成材が、下弦材には丸鋼ブレースが用いられています。接合部には、一部を除き㈱タツミ製のVJ1金物が採用されており、オリジナルの金物を製作した場合と比べて、建築コストが抑えられています。

 地域振興に貢献したいとのIACグループ様の思いから、主要な柱・梁には、地元である茨城県産のJAS機械等級区分構造用製材を72.12㎥使用しています。そのほか、トラスの登り梁には兵庫県産スギによる集成材(30.53㎥)を、土台には徳島県産ヒノキ(26.27㎥)を使用するなど、全て国産材で調達しており、合計材積は128.92㎥に上ります。

 

構造見学会を開催

 9月4日には、建設地にて構造見学会が開催されました。「三つの密」の回避が配慮された会場において、販売店様や工務店様をはじめ、設計事務所様、建設会社様、行政関係者、報道関係者など、約150人が参加しました。当日は、IACグループ代表の皆川充(みつる)氏、㈱かなで建築設計の須田和正氏らにより、本事業や物件概要等が説明されました。また、見学会終了後には、丸鋼ブレースの採用によるメリットをはじめ、木造における大空間の実現方法といった構造に関するものから、地域産材の調達方法まで、幅広い質問が寄せられ、関心の高さが伺えました。

木造建築の機能を強化

 建築物の木造化・木質化の機運が高まる中、特に中・大規模建築物においては、大断面集成材の使用などによるコスト増への対応といった建築コストの問題や、JAS機械等級区分構造用製材をはじめとする木材調達における課題などが参入障壁となっている一面があります。

 こうした中、ナイスグループでは、木材の調達を行うナイス㈱木材事業部、構造設計や積算、木材加工などを行うナイスプレカット㈱、施工を行うナイス㈱木構造事業部など、グループ各社が有する設計・開発力、木材調達力、生産加工力、施工力を発揮し、建築物の木造化・木質化において、総合的なサポートを可能としています。これにより、構造設計、木材調達、躯体提供、施工など、それぞれの機能を単独もしくは組み合わせてご提供することができるため、施工主様および事業者様の状況に応じて、フレキシブルに足りない機能を補完することができます。また、ご要望に応じて建築一式を請け負うことも可能です。

 これらの機能をより最適化するため、昨年10月に木造建築に関するファーストコールセンターとして、「木造テクニカルセンター」をナイスプレカット㈱に新設、今年4月より本格的に稼働しました。住宅・非住宅に関わらず、木造化のご要望に対して、同センターが相談窓口となって最適な機能をご提案していきます。同センターにはこれまでに多くの相談が寄せられおり、土浦北インター自動車学校の教室棟は、ナイスグループが同センターを活用して、構造設計から施工までを担当した初の物件となります。

 また、躯体の製造・販売機能の更なる最適化を図るため、9月1日付でナイスプレカット㈱が、パワービルド㈱を吸収合併しました。オリジナル接合金物と集成材により高い構造信頼性を実現する「パワービルド工法」の販売についても、今後、一層の強化を図っていきます。

 

経済的な木造建築物を提案

 ナイスグループでは、パワービルド工法をはじめ、鉄と木のハイブリッド梁によるテクノストラクチャー工法、㈱シェルターのKES構法、平行弦や山形などのトラス工法のほか、木材と角形鋼管を組み合わせた梁である「S WOOD BEAM MORE(エス・ウッド・ビーム・モア)」など、多彩な工法・部材をラインアップしています。これらを物件ごとに適材適所に使い分けながら、プランやコスト面など幅広いニーズにお応えしています(図2)。

 また、非住宅でニーズが高い大空間についても、建築コストの上昇につながりやすい大断面集成材や特殊な金物などを極力使用することなく、一般流通材や既存の金物を駆使して経済設計を実施するためのノウハウを有しています。

 これにより、その他の構造と比較して木造の競争力を高めた提案を可能としています。とりわけ、木造化のニーズが高い福祉施設や教育施設を中心として、3階建て以下の低層かつ3,000㎡以下の建築物の木造化について、豊富な実績を有しています。

 

高難易度な物件にも対応可能

 木造に卓越した構造設計士も在籍しており、設計事務所様等による意匠設計に対して構造設計の面から的確にサポートできる体制を整えています。これまでの経験から蓄積してきた知見などを駆使しながら、構造的に安全性を満たした上で、意匠設計を可能な限り忠実に再現するためのサポートを実施しています。

 そのほか、住宅から社寺建築まで手掛ける菊池建設㈱では、社員大工による熟練の施工技術を生かした対応も行っています。

 

安定的な木材調達力を発揮

 ナイスグループは、これまでの市場事業で培った木材ネットワークにより、全国の優良な製材事業者様・プレカット事業者様から多彩な樹種やサイズの木材製品を安定的に仕入れ、木材流通事業を推進しています。こうした事業者様との水平連携により、住宅や建築物などの用途に応じて適切な木材を組み合わせるアッセンブル機能を発揮し、柱や梁などの主要な構造材から土台や羽柄材、内装材まで、国産材や地域産材で揃えることを可能としています。

 近年では、日本全国47都道府県における森林認証材とJAS製材品の調達も行っています。

 

ウッドビルディングショーを開催予定

 ナイスグループでは、非住宅の木造化に関する最新情報の発信や、直接相談が行えるイベント「ウッドビルディングショー」を開催します。10月7日に宮城県多賀城市、10月23日に長野県東御市、10月30日に横浜市、11月27日に愛知県小牧市での開催を予定しています。詳細はナイスの各営業所までお問い合わせ下さい。