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国土交通省 住宅・建築物の耐震化率のフォローアップのあり方に関する研究会 2018年の耐震化率は約87%に

 国土交通省では、国土強靭化アクションプランや住生活基本計画における耐震化率の目標について、今後の目標設定や達成状況の検証などのフォローアップのあり方を検討するべく、「住宅・建築物の耐震化率のフォローアップのあり方に関する研究会」を設置しています。このたび、同研究会が公表したとりまとめについて、住宅に関する内容を中心にまとめました。

 

耐震化率の達成状況を検証

 国は、住宅および建築物の耐震化について、住生活基本計画(2016年3月閣議決定)や国土強靭化アクションプラン2016(2016年5月国土強靭化推進本部決定)などにおいて、耐震化率の目標を掲げ、耐震診断や耐震改修の促進に向けた支援制度を設けるなど、積極的な取り組みを推進しています。住宅の耐震化率の推計値はこれまで、2003年に75%、2008年に79%、2013年に82%と推移しており、現状の目標としては、2020年に95%、2025年には耐震性を有しない住宅ストックの「おおむね解消」が掲げられています。

 

住宅の耐震化率が5ポイント上昇

 国土交通省の「住宅・建築物の耐震化率のフォローアップのあり方に関する研究会」がこのたび公表したとりまとめの中で、新たに2018年の耐震化率の推計値が示されました。これによると、総戸数約5,360万戸のうち、耐震性がある住宅が約4,660万戸、耐震性が不足している住宅が約700万戸となりました。これにより、2018年の耐震化率は、2013年の約82%から5年間で5ポイント上昇し、約87%となりました(図1)。

 建築時期別に見ると、旧耐震基準(1981年以前)の住宅は約1,310万戸で、このうち、耐震診断の結果、耐震性があると判断されたもの、あるいは耐震診断後に耐震改修が実施されたものの合計は約610万戸となりました。

 

一戸建住宅と共同住宅を分けて公表

 同研究会では、耐震化率の示し方として、ストック数の多い住宅については、より的確に耐震化の進捗を把握するため、進捗に差異が見られる一戸建住宅と共同住宅を分けて示すべきとの方針が打ち出され、今回、初めて住宅種別ごとの耐震化率が公表されました。

 これによると、一戸建住宅の総戸数は約2,880万戸で、うち耐震性がある住宅が約2,320万戸、耐震性が不足している住宅が約560万戸となり、耐震化率は約81%となりました(図2)。

 一方で、共同住宅は、総戸数が約2,490万戸、うち耐震性がある住宅が約2,350万戸、耐震性が不足している住宅は約140万戸となり、耐震化率は約94%に上っています。

 

目標設定を5年間延長

 同研究会においては、今後の耐震化の目標のあり方についても方向性を示しました。住宅については、2018年の耐震化率および南海トラフ地震等の発生の切迫性を踏まえ、これまで以上に行政庁をはじめとする関係者の積極的な取り組みを求めるとともに、現状の目標は達成困難であるとして、5年間スライドさせて設定する案が出されました。

 これにより、2025年までに耐震化率95%、2030年までに耐震性を有しない住宅ストックをおおむね解消することが、新たな住宅の耐震化の目標として設定されることになります(図3)。

 

住宅・建築物の耐震化率のフォローアップのあり方に関する研究会

https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/jutakukentiku_house_tk_000137.html