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(一財)ベターリビング 水回りの改修に役立つ製品リストを公表

(一財)ベターリビングは、有識者や建材メーカーなどで構成される「住宅の良好な温熱環境の実現に資する住宅部品研究会」において、水回り空間の温熱環境の改善に役立つ具体的な製品のリスト等をとりまとめました。

 

木造一戸建住宅の水回り改修が対象

(一財)ベターリビングはこのほど、「水回りの良好な温熱環境の実現に資する製品リスト(以下、製品リスト)」および「水回りの良好な温熱環境の実現に資する製品ガイド(以下、製品ガイド)」を公表しました。
現在、住宅の水回り空間において、ヒートショックをはじめとした冬季の健康障害を予防し、暖かく快適な暮らしを実現するために、建物外皮の断熱化や、適切な暖房設備の設置といった対策を実施することが求められています。このような中、これらはリフォームを行う際にどのような住宅部品や部材を選定すればよいか、具体的な製品の例示が必要だという考えのもと、同財団が作成したものです。「製品リスト」では、浴室や脱衣所、トイレといった水回り空間の良好な温熱環境の実現に役立つ住宅部品の開発促進と普及拡大を目的として、リフォーム事業に携わる設計士や工務店が、主に昭和55年省エネ基準相当の木造一戸建住宅等において、水回りの温熱環境を改善するために役立つ、窓・断熱材・浴室ユニット・暖房関連機器・給湯設備の5種類の住宅部品について、具体的な製品を提案しています。更に、「製品ガイド」では、「製品リスト」を活用したリフォーム方法や、「製品リスト」への掲載の考え方、設計・施工時の注意点などについて紹介しています。
同財団は今後、「製品ガイド」の考え方に基づき、「製品リスト」に掲載する住宅部品について、公募等により拡充していく考えです。

 

作用温度18℃以上を確保

国土交通省によれば、日本の住宅ストック約5,000万戸のうち、昭和55年省エネ基準相当に満たない住宅が37%、更に同基準相当の住宅が37%を占めています。これらの住宅は、特に水回りにおける断熱・気密が不十分となっており、健康障害を予防するためにも、その改善は急務と言えます。また、脱衣室が18℃未満の住宅では熱いお湯に長くつかる傾向が明らかになりつつあり、消費者庁では、ヒートショックなどの入浴事故の予防には、入浴前に脱衣室や浴室を暖め、湯温を41℃以下に、そして湯につかる時間は10分までを目安とすることを推奨しています。
こうした状況を踏まえ、同財団では2018年、「住宅改修における水回りの設計に資する温熱環境暫定水準案(以下、暫定水準案)※」をとりまとめています。この暫定水準案では、床・壁・天井の放射温度を考慮した「作用温度」を新たな指標として提唱しています(図1)。作用温度とは、人体に対する温熱環境の効果を評価する指標で、簡易的には、室温と床・壁・天井等の表面温度の平均で表すことができます。
更に、健康被害を予防し、安全で快適な水回り空間を実現するために配慮するポイントとして、①浴室や脱衣室およびトイレにおいて、最低でも「18℃(作用温度)」以上を確保する、②素足で床面が冷たくないようにする(トイレは除く)、③湯温を41℃以下、湯につかる時間は10分までを目安とすること等を挙げています。

 

※(一財)ベターリビングに設置された「住宅における良好な温熱環境実現研究委員会」において、事業者が既存住宅の改修を行う際の設計目標とするため、十分な科学的な裏付けがなされるまでの暫定的な案として設定したものとなります。

 

組み合わせ例を提示

「暫定水準案」の実現に向けては、建物外皮の断熱化や、適切な暖房設備の設置、冷たく感じない床への改修などを組み合わせて行うことが重要となります。「製品リスト」では、「暫定水準案」の達成に寄与する窓、断熱材、浴室ユニット、暖房関連機器、給湯設備の5つの分類の住宅部品について、具体的な製品を紹介しています。その上で、「製品ガイド」では、「製品リスト」の住宅部品を適切に組み合わせて暫定基準案を実現する方法について提言しています。
例えば、暫定水準案は空間ごとに定められており、浴室、脱衣室では3つ、トイレでは1つの暫定水準案を設定しています。浴室であれば、最低でも作用温度18℃以上を確保するために寄与する製品を選択し、次いで素足でも足が冷たくないようにするための製品、更に湯温41℃以下で湯につかる時間は10分までを目安とすることが守れる製品を選択していきます(図2)。製品選択を重ねることで、全ての暫定水準案の実現に寄与し、良好な温熱環境が得られることが想定されています。例えば、昭和55年省エネ基準相当の外皮性能であれば、在来浴室を「浴室ユニット」に交換し、その際に「断熱材」と「窓」を用いた断熱改修を行い、「浴室暖房乾燥機」を導入するといった組み合わせとなります。

 

 

2月20日にセミナーを開催

「暫定水準案」や「製品リスト」、「製品ガイド」について詳細に説明する場として、(一財)ベターリビングは2月20日、東京都新宿区の飯田橋レインボービルにおいて、「住宅における良好な温熱環境の実現に向けた実務者向け講習会」を、(一社)東京建築士会との共催で開催します。本セミナーでは、住宅の温熱環境と健康の関連、温熱環境改善の必要性、住宅改修における水回り設計に資する温熱環境暫定水準案、並びに良好な温熱環境実現のための具体策や改修事例等について解説がなされます。

 

水回りの良好な温熱環境の実現に資する製品リスト等について
https://www.cbl.or.jp/slc/component/index.html

 

 

住宅における良好な温熱環境の実現に向けた実務者向け講習会
https://www.cbl.or.jp/info/517.html