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ナイスグループ 超高齢社会に向けたローン商品を整備

ナイスグループで新築一戸建住宅を中心にフラット35の取り次ぎを行っているすてきローンセンター㈱が、このたび㈱アプラスが供給する「リバースモーゲージ型住宅ローン」と「リフォームローンゆとりR35」の取り扱いを開始しました。

 

高齢者に向けた新しい住宅ローン

内閣府が公表した高齢社会白書では、全国の60歳以上の男女を対象として、住宅や生活環境と日常の活動状況等に関して調査しています。将来の住まいに関して不安と感じているかどうかを聞いたところ、「不安に感じていることがある」という人が全体の26.3%を占め、60~64歳では33.5%、65~69歳では32.2%と年齢が若いほど割合が高くなる傾向にありました。このうち、持ち家に住んでいる人の具体的な不安については、「虚弱化した時の住居の構造」が29.7%、「住宅の修繕費等必要な経費を払えなくなる」が26.5%となっています。
厚生労働省によれば、日本の平均寿命は2018年には過去最高となり、女性は87.32歳、男性は81.25歳となっています。60歳で定年を迎えたとすると、そこから20年を超えるセカンドライフを自宅で過ごすことになります。一方で、住まいのバリアフリー化や、古くなった設備の交換、住環境を改善するための断熱リフォームといったリフォームを実施したくても、長期的に見て蓄えを維持しておきたいとの考えや、あるいは既存の住宅ローンなどでは年齢制限等があることから、リフォームに踏み切れないということがあります。
こうした中、「老後の住まいの有効活用」の観点から、すてきローンセンター㈱では、㈱アプラスの「リバースモーゲージ型住宅ローン」および、「リフォームローンゆとりR35」の取り扱いを開始しました。

 

住宅ローンの借り換えも可能

従来のリバースモーゲージとは、自宅を担保に使途自由な資金の融資を受けるもので、主に年金プラスアルファの生活資金や、老後の趣味のために利用されています。毎月の支払いは「借りた分の利息だけ」で、借入人が死亡した段階で自宅の売却などにより元金部分を一括返済するものです。すてきローンセンター㈱が提携するリバースモーゲージ型住宅ローンは、従来型の住宅ローンとリバースモーゲージを組み合わせたものとなっています(図1)。
「リバースモーゲージ型住宅ローン」は、60歳以上を対象に、自宅を担保として、住み替えや建て替え、リフォーム、住宅ローンの借り換えの資金を融資するものです。融資期間は無期限で、毎月の支払いは利息のみとなります。元本については、申込人が死亡した時に担保物件を売却するなどして返済します。その際、売却代金が残った債務に満たなくても残債務が相続人には引き継がれません。また、生前に返済することも可能です。
例えば、年金収入が200万円で、住宅ローンの残債が1,000万円(毎月6万円を返済)ある65歳のご夫婦が、ご自宅の老朽化にともない耐震・断熱リフォームを考え、諸経費込みで1,000万円の見積もりを受けたとします。こうした場合にリバースモーゲージ型住宅ローンを活用して、ご自宅を担保として住宅ローンの借り換え資金とリフォーム資金、合わせて2,000万円の融資を受けると、手元の資金を維持したまま、しかも毎月の返済額を減らすことも可能です(図2)。

 

 

 

高齢者にも対応したリフォームローン

一般的なリフォームローンでは、完済年齢は80歳、返済期間は15年程度となっています。「リフォームローンゆとりR35」は、完済年齢を90歳、返済期間を最長で35年までとすることで、幅広い要望に対応しつつ、毎月の負担を抑えられるようにしたリフォームローンです。融資額は最高1,000万円で、融資金額が500万円超かつ完済時年齢80歳超の場合は連帯保証人が必要となります。貸付金利は2019年12月現在で2.5%※ですが、①バリアフリー工事、②高齢者等対応設備設置、③断熱改修、④省エネ設備設置(太陽光発電は除く)、⑤耐震改修、⑥積雪地対応工事、⑦申込人が60歳以上、⑧両親が居住する物件の工事、⑨住宅履歴情報(プロパティオン㈱)利用物件の工事に該当する場合は、1項目当たり年0.2%の優遇が受けられます(最大3項目)。

 ※変動金利、年2回見直し。 2019年の台風、暴風雨、洪水等で罹災した住宅の復旧工事の貸付金利は1.9%。