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(一社)ステキ信頼リフォーム推進協会・プロパティオン㈱ 工務店が取り組むべき台風対策

2019年は、7月から10月にかけて5つの台風が日本に上陸しました。中でも9月9日未明に千葉市付近に上陸した台風15号と、10月12日に伊豆半島に上陸し関東地方を通過した台風19号は、日本各地に甚大な被害をもたらしました。今回は、台風接近を前に、工務店様が取り組むべき行動について(一社)ステキ信頼リフォーム推進協会に伺いました。

 
自助・共助で台風被害を減災

気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第5次評価報告書では、地球温暖化の進行に伴って台風など熱帯低気圧の強さが今後、更に増す可能性が指摘されており、気候変動の影響が既に顕在化しているとも言われています。国は、今後予測されることとして、21世紀末に世界の平均気温が更に0.3~4.8℃上昇することや、日本周辺の猛烈な台風の出現頻度の増加、台風の通過経路の北上などを挙げており、台風災害はより激甚化していく恐れがあります。
このような自然災害に対しては、自分の身は自分で守るという「自助」と、地域のコミュニティーで互いに助け合うという「共助」により、減災を図ることが重要となります。災害時にシェルターとなり得る住宅の建築・リフォームに携わり、地域に密着した活動を行っている工務店様は、OB施主様をはじめ、その地域に住まう人々に「自助」を促す情報を発信できるとともに、住宅に関する知識・技術を生かした「共助」の中心的な存在となります。
こうした情報をまずはOB施主様に発信し、地域に広げていくことも工務店様が果たすべき大きな役割の一つだと言えます。その際には、①日頃から取り組むべき事前の対策、②台風の影響を受ける直前の対策、③台風被害を受けたことによるトラブル発生時の連絡、④台風通過後の事後のチェックの4段階に分けて注意喚起をしていくことが重要です。

 
①事前対策として住宅の劣化対策を

台風による住まいの被害を軽減するには、何よりも日頃からのメンテナンスが重要となります。例えば、外装材については、釘やビスがさびていると強風により外れてしまうことがあります。また、外装材の劣化により釘やビスが効かなくなることもあり得ます。屋根については、瓦やスレートのずれや欠け、割れ、浮きなどにより雨漏れが発生することがあります。更には、これらを原因として下地材や構造材が腐朽することで、被害が拡大してしまうのです。
こうした劣化を防ぐには、工務店様が定期的に訪問して点検するほか、OB施主様が自分でご自宅をチェックできるように、情報提供をしていくことが大切です。その際には、メーカーが発行しているカタログなどで使われているイラスト等を活用して、視覚的に分かりやすく伝えることが大切です。
また、耐風対策として、窓シャッターを設置することも有効です。強風による風圧や飛散物の衝突などによって窓ガラスが割れて風雨が住宅内に侵入すると、大きな被害につながります。最悪の場合、猛烈な風が住宅内に侵入することで、屋根が吹き上がってしまう恐れすらあります。窓シャッターの設置は、これらを防ぐ防災効果に加え、防犯効果や遮音・遮光による安眠効果も期待でき、OB施主様へ提案しやすい対策の一つです。現在は、簡単な工事で後付けできる窓シャッターもあります。
更に、台風15号では、土砂崩れや倒木などによる電線の切断をはじめ、暴風雨・飛来物により配電設備が故障したことで、最大で約93万4,900戸が停電したほか、台風19号においても最大52万1,540戸で停電が発生するなど、停電対策への関心も高まっています。停電時にも、食糧の保存や調理、夜間の照明の確保、情報の収集などを自宅で最低限まかなえるように、蓄電池を活用していくことも大切です(図1)。

そのほか、浸水・土砂災害の危険地区、浸水想定区域、土砂災害危険箇所などを事前に案内し、万一に備えて避難所マップなどをOB施主様と共有しておくことなどが、事前の対策としては必須となります。

 
②直前対策として注意喚起を

台風は、地震と異なり、その勢力や影響を受ける恐れがある日時などを事前に知ることができます。そのため、台風の接近に伴い、不安を感じられているOB施主様に対して、風雨が強くなる前に確認すべき項目をチェックリスト形式で提供しておくことも大切です。

こうした注意喚起を台風の接近前に行うことで、リスクの軽減につながるほか、もしも何か被害が生じた時はOB施主様から相談のご連絡をいただけるようになり、関係性の強化にもつながります。また、自社においても、ブルーシートや透湿シート、防水テープなどの在庫の確認をはじめ、自動車のガソリンの補充や、携帯電話の充電器の確保など、台風通過後にすぐに動き出せるよう、準備しておくことも重要です。

 
③トラブル発生時は落ち着いて対応

もし台風により地域で被害が発生した場合には、OB施主様などからご連絡が相次ぐことになります。こうしたご連絡に適切に対応していくためには、電話で漏れなくヒアリングができるようなヒアリングシートを用意しておくことも有効です。例えば、雨漏りやガラスの割れ、屋根の破損といった急を要するような被害と、それ以外といったことなど、電話口で確認しながら記録していくことで緊急性が判断しやすくなり、適時適切な対応が可能となります。

 
④事後チェックを忘れず実施

台風通過後には、OB施主様には必ず連絡を入れましょう。日頃からのコミュニケーションが、信頼関係の構築につながります。事後チェックを欠かさずに行うことで、それ以外のリフォームなどについても、ご相談いただけるようになるほか、こうした真摯な対応が地域に口コミとして広まることで、受注拡大にもつながります。

(一社)ステキ信頼リフォーム推進協会
http://www.anr.or.jp/

 

 
プロパティオンの活用を

こうしたOB施主様への連絡には、プロパティオン㈱の住宅履歴システムが役に立ちます。このシステムは、建築確認などに必要な設計図書のデータ管理、使用した建材・設備情報の登録および管理のほか、OB施主様と工務店様双方の連絡、住宅および設備の点検時期のメール配信などの機能を有しています。
登録したOB施主様へ一斉に上記のようなメールを配信することも可能なほか、グーグルマップ上で視覚的に顧客管理ができるため、対象となる住宅の情報を即座に呼び出すこともできます。