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令和元年度防災週間(8月30日~9月5日) 南海トラフ地震の防災対応

 9月1日の「防災の日」を含む1週間は「防災週間」です。この期間、社会全体の防災力の向上のために、防災に関する広報活動等が全国的に実施されます。今回は、地震災害への備えとして、国が公表した「南海トラフ地震の多様な発生形態に備えた防災対応検討ガイドライン[第1版]」のうち、巨大地震発生後の情報発表を含む防災対応の流れについてご紹介します。

 

防災対応検討の参考として策定

国は今年3月に、発生が危惧されている南海トラフ地震に関し、自治体や企業等がとるべき防災対応を計画するための参考事項をまとめた、「南海トラフ地震の多様な発生形態に備えた防災対応検討ガイドライン[第1版]」を策定しました(5月に一部改訂)。
南海トラフ地震は、駿河湾から日向灘沖にかけてのプレート境界を震源域とする巨大地震で、地震の規模はマグニチュード(M)8.0~9.0、津波高は最大30m超と予測され、関東から四国・九州までの極めて広い範囲で著しい災害が生じる恐れがあります。政府は5月、建物の耐震化の進展や住民の避難意識の向上などにより、想定死者数が約9万人減少したとする試算を公表しましたが、それでも死者数は最大約23万1千人、全壊または焼失する建物は209万4千棟と甚大な被害が想定されています。
ガイドラインでは、被害の軽減に向けて、国からの情報発表や防災対応の流れを示しており、住民の的確な防災行動を呼びかけています。

 

「南海トラフ地震臨時情報」を発表

 南海トラフ地震は、南海トラフの東側か西側のどちらかで大規模地震が発生した後、時間差でもう一方が連動して発生する可能性があり、ガイドラインではこれらを想定した防災対応の流れが示されています(図1)。想定震源域またはその周辺でM6.8程度以上の地震が発生した場合や、想定震源域のプレート境界面で通常とは異なる「ゆっくりすべり」が発生した可能性がある場合などに、気象庁が最短で約30分後に「南海トラフ地震臨時情報(調査中)」を発表します。そして、有識者から成る評価検討会にて現象の評価を行い、その結果を最短で約2時間後に発表する流れとなります。
結果の発表は、プレート境界においてM8.0以上の地震が発生したと評価された場合に出される「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震警戒)」、プレート境界においてM7.0以上、M8.0未満の地震が発生したと評価された場合や、通常とは異なるゆっくりすべりが観測された場合などに出される「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」、どちらにも当てはまらない現象と評価された場合に出される「南海トラフ地震臨時情報(調査終了)」の3つに分けられます。
このうち、大規模な後発地震の発生可能性が高まったとして「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震警戒)」が発表された場合は、最初の地震によりすでに甚大な被害が生じている地域があると考えられます。後発地震に備える必要がある地域では、最初の地震に対して緊急対応を取った後、津波など明らかにリスクが高い事項を回避するべく、国や自治体からの呼びかけ等に従って防災対応をとることを求めています。政府は自治体に対し、あらかじめ定めた警戒措置を1週間とるよう指示を出し、自治体は1週間経過後に被災地域を除いて警戒措置を解除するとともに、更に1週間、地震への注意措置を講じることになります。
「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」の場合についても、日頃からの地震への備えを再確認するなどし、1週間程度が経過した後は、地震の発生に注意しつつ、通常の生活を送るよう求めています。ただし、大規模地震が起きる可能性がなくなったわけではないことに留意する必要があるとしています。

 

 

内閣府 防災情報のページ
南海トラフ地震対策
http://www.bousai.go.jp/jishin/nankai/
リーフレット
http://www.bousai.go.jp/jishin/nankai/pdf/leaflet.pdf