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全国知事会 国産木材の需要拡大に向けた提言 民間非住宅の木造化・木質化推進に重点

国交大臣と農水大臣へ提出
 
 47都道府県の知事で組織する全国知事会はこのほど、「国産木材の需要拡大に向けた提言」と「国産木材需要拡大宣言」をとりまとめました。これらは、7月23~24日に富山県富山市にて開催された全国知事会議で決議されたものです。国産木材の活用に関する提言は、昨年11月に続いて2度目となります。
同提言は、同会の国産木材活用プロジェクトチームのリーダーである小池百合子東京都知事から、8月6日に石井啓一国土交通大臣へ、翌7日には吉川貴盛農林水産大臣へ手渡されました。
今回の提言の背景として、戦後造成された人工林が利用期にあり、国産木材の国内供給量や海外輸出が増加傾向にある一方で、森林資源の蓄積量も年々増加しているとしています。また、自然災害が頻発する中、土砂災害の防止や洪水の緩和といった森林機能の重要性に加え、林業の振興による中山間地域の活性化、SDGsの目標達成、地球温暖化防止などの観点から、国産木材の需要拡大に向けた取り組みを全国的に更に加速させ、森林資源の循環利用・森林再生につなげていくことが必要だと訴えています。
 
 
JAS構造材の活用支援を盛り込む
 
 提言では、国産木材の需要拡大を図るため、①新たな国産木材の需要創出、②公共建築物の木造化・木質化の推進、③大規模な木造建築物の設計や施工を担う人材の育成、④新たな技術の研究開発、⑤国産木材活用の意義や魅力の周知・啓発、⑥生産・流通体制の強化の6点を要請しています。
特に、重点事項として、①新たな国産木材の需要創出に関して、民間非住宅建築物の木造化・木質化の推進を挙げています(下図)。具体的には、JAS構造材の活用や生産拡大に必要な施設の整備、中小製材事業者のJAS認証の取得や維持に要する経費の負担軽減のための支援のほか、CLT等の普及、プレカット事業者等の体制強化を盛り込んでいます。
また、昨年の提言に引き続き、木塀の普及を重点事項に挙げ、民間事業者や地方公共団体による木塀設置への継続的な支援を求めています。      

 

 

10の取り組み方針を明示
 

提言とともに打ち出された「国産木材需要拡大宣言」では、国産木材の需要拡大に向けて、国に必要な協力を要請する一方、「自立自尊」の地方自治の理念に基づき、地方の責任をしっかりと果たしていく決意を示しました。
宣言では、自らが整備する公共建築物等における国産木材の率先利用、国産木材を活用した備品・消耗品の導入・活用に努める、活用が進んでいなかった分野での国産木材の活用に努めるなど、10の取り組み方針を明示しています。それぞれの地域の実情に応じながら、知恵を絞って個性や強みを生かした施策を実践するとともに、先進・優良事例については横展開を促進し、効果的な共有・発信を図るとしています。