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国土交通省 経済産業省 改正建築物省エネ法 省エネ基準見直しの検討をスタート

2段階での施行へ検討開始
 
 国土交通省と経済産業省は7月2日、建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律の一部を改正する法律(改正建築物省エネ法)について、合同会議を開催し、省エネ基準の見直しに向けた検討をスタートしました。
同法は5月17日に公布されており、今後、2段階で施行されます。第1弾として、住宅トップランナー制度の対象の拡大等が今年11月に予定されています。第2弾は2021年4月に予定され、小規模の住宅や建築物の新築時に建築主への省エネ性能の説明を義務化する制度の創設が、また、省エネ基準への適合義務化の対象となる建築物が延べ面積2,000㎡以上から300㎡以上に拡大されます(図1)。

 

 

住宅トップランナー制度の対象拡大

現行の住宅トップランナー制度は、年間150戸以上の建売一戸建住宅を供給する大手住宅事業者を対象に、各社が新築・販売する一戸建住宅について目指すべき省エネ性能の水準と目標年度を定めています。第1弾の施行により、注文一戸建住宅及び賃貸アパートを供給する大手住宅事業者にまで対象が拡大されます。年間供給戸数に係る要件としては、注文一戸建住宅は年間300戸以上、賃貸アパートは年間1,000戸以上を供給する事業者が対象となる予定です。
合同会議では、対象拡大に当たり、目標年度や省エネ性能の水準について検討が開始されました。目標年度については、報告の徴収を開始する年度から5年先としており、注文一戸建住宅及び賃貸アパートについては報告徴収の開始年度を2020年度、目標年度を2024年度とする方向で検討されています。
省エネ性能の水準については、対象となる事業者が供給する住宅の省エネ性能の現状を踏まえ、原則、事業者ベースで適合率が20~50%程度となる水準を設定する方向で検討されています。

 

省エネ性能の簡易な評価方法を

建築主への省エネ性能の説明義務化に伴い、延べ面積300㎡未満の住宅や建築物についても省エネ性能の評価が必要となります。省エネ基準への習熟状況に関するアンケート調査において、省エネ計算ができると回答した中小工務店などが約5割にとどまっている状況を踏まえ、現行の省エネ性能の評価方法に加え、簡易な評価方法の構築が検討されています。
具体的には、外皮性能については断熱材や窓の仕様のみの情報で、一次エネルギー消費量については空調設備等の仕様のみの情報で算出できる評価方法について検討が進められます。
併せて、手計算で対応できる計算シートの作成や、省エネ基準に適合する仕様の組み合わせの例示についても検討されます。
合同会議は今後、8月と9月に開催した後、パブリックコメントを募集し、10月下旬にとりまとめを行う予定です。

 国交省 建築物エネルギー消費性能基準等に係る検討の方向性(案)について
 https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/shoene_shinene/sho_energy/kenchikubutsu_energy/010.html