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国土交通省 長期優良住宅制度のあり方に関する検討会・中間とりまとめ 住宅性能表示制度との一体的運用を検討

累計100万戸を突破
 

国土交通省は6月24日、第7回となる「長期優良住宅制度のあり方に関する検討会」を開催し、昨年11月より議論してきた長期優良住宅の更なる普及促進に向けた取り組みの方向性について、中間とりまとめを行いました。
長期優良住宅制度は、長期にわたり住み続けられる優良な住宅を普及させることを目的としたもので、2009年の開始から今年で10年となります。累計認定実績は2018年度末時点で102万戸超に上り、近年では新設住宅着工戸数の約11%に当たる約10万戸が毎年認定を取得しています。
同省は、住生活基本計画において、新築住宅における認定長期優良住宅の割合を2025年時点で20%に引き上げる目標を掲げており、更なる普及促進を図っています。

 

住宅全体の性能向上に寄与
 

国土交通省が実施した同制度に関するアンケートでは、住宅全体の性能向上に寄与する制度として、工務店やハウスメーカー、消費者など、全ての主体からおおむね高い評価を得ている一方で、住宅の維持保全の実施については主体により評価が分かれています(図1)。その上で、今後の課題として、共同住宅の認定促進や、中小事業者の認定促進、住宅性能表示制度との一体的な運用、流通時に評価されるための環境整備などを挙げています。
このうち、一戸建住宅と比べて制度利用が低い水準にある共同住宅については、長期優良住宅の認定基準、特に耐震性や劣化対策などについて基準を満たすことが難しいとして、基準の合理化等に向けた技術的な検討を進めることとしました。
また、大手事業者と比べて、中小事業者の市場への参入が遅れていると指摘しています。これには、申請手続きが煩雑なことに加え、維持管理の実施に対する不安などが背景にあるとしています。今後の取り組みとして、長期優良住宅制度を利用していない事業者に対して、申請代行事業者の利用を促すことや、維持保全についても、維持管理事業者等を活用できる環境の整備を検討するとしています。

 


手続き等の合理化を議論
 

評価項目については、住宅性能表示制度と多くが重複するにも関わず、それぞれについて申請書類を作成する必要があるなど、負担が大きくなっているとしています。
これについて、両制度の一体的な運用を可能にするなど、事務手続きを合理化すべきとの意見が出されました。また、申請から認定までの期間短縮や、住宅性能評価書の中で長期優良住宅基準への適合を表示できるような仕組みの検討を進めるべきといった意見が出されました。その上で、全ての認定基準について住宅性能表示制度の枠組みで運用するのではなく、長期使用構造等に関する基準のみ同じ枠組みで評価し、それ以外の基準は引き続き所管行政庁が審査し認定すべきといった議論がなされました。

 

 

流通時に評価されるための環境を整備
 

流通面では、長期優良住宅仕様とするために初期費用が割り増しとなるにも関わらず、流通市場においてプラスの評価となっていない点を課題として挙げています。この点については、認知度の向上による流通量の増加や、長期優良住宅以外との容易な区別、流通時に住宅性能が維持されていることが確認できて評価されること、認定計画通りに維持保全されることを制度的に担保すること、以上の4つの視点で今後の施策を進めていくとしています。

 

 長期優良住宅制度のあり方に関する検討会
 http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk4_000168.html