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国土交通省 「高齢期の健康で快適な暮らしのための住まいの改修ガイドライン」 高齢期の住宅リフォームの基準を策定

 日本は現在、総人口に占める65歳以上の割合(高齢化率)が28.1%と過去最高に上り、超高齢社会にあります。高齢者の多くが自宅での生活の継続を望む一方、高齢者が暮らす住まいの約半数が断熱やバリアフリーが十分でないといった課題が挙げられています。今回は、国土交通省が発表した「高齢期の健康で快適な暮らしのための住まいの改修ガイドライン」についてご紹介します。

 

早期の住まいの改修を促進
 

住生活基本計画では、「高齢者が自立して暮らすことができる住生活の実現」が目指されています。これに基づき、国土交通省では、高齢期の生活に適した住まいの改修のあり方について検討が進められてきました。この結果を受けて策定された「高齢期の健康で快適な暮らしのための住まいの改修ガイドライン」では、健康で快適な高齢期の生活に向け、既存住宅の改修における配慮事項が初めてまとめられました。
本ガイドラインでは、介護の必要に迫られてから改修を実施するのではなく、気力、体力、金銭的にも余裕のある、高齢期を迎える前の早い段階で住まい方の選択がなされることを重視しています。そのため、50~64歳の「プレシニア」、65~74歳の「アクティブシニア」を主な対象としています。また、高齢者の多くが持ち家の一戸建住宅に居住していることから、住宅については一戸建住宅が主な対象となっています。ただし、マンションや賃貸住宅など、全ての住宅で活用が可能としています。

 

リフォームで配慮すべき8項目を整理
 

本ガイドラインにおいて、目指すべき住まい像として「長く健康に暮らせる住まい」「自立して自分らしく暮らせる住まい」「介護が必要になってからも暮らせる住まい」「次世代に継承できる良質な住まい」の4つが掲げられています。その上で、既存住宅の改修時の重点配慮事項として、①温熱環境、②外出のしやすさ、③トイレ・浴室の利用のしやすさ、④日常生活空間の合理化、⑤主要動線上のバリアフリー、⑥設備の導入・更新、⑦光・音・匂い・湿度など、⑧余剰空間の活用の8項目が整理されています。このうち、早期に改修を行うことが重要な項目として、①~④を挙げています(図1)。
特に、①温熱環境については、高齢期の生活において適切な温熱環境の確保が重要であることが調査・研究等により明らかになりつつあり、運動機能の維持と健康で自立した期間の延伸への貢献度が高いとしています。

 

 

リフォーム事業者の提案資料としても活用可能
 

国土交通省は、居住者が高齢期を迎えるに当たり、住まいの備えを考える際のチェックリストとして、また、実際に改修を行う際の検討やリフォーム事業者へ相談する際の資料として本ガイドラインが活用できるとしています。更に、リフォーム事業者による説明・提案資料のほか、地方公共団体による高齢者向けセミナーなどでの活用を促すことで、高齢期の豊かな暮らしの実現を目指す考えです。

 「高齢期の健康で快適な暮らしのための住まいの改修ガイドライン」
 https://www.mlit.go.jp/report/press/house07_hh_000202.html