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政府・林野庁 2018年度の 「森林・林業白書」 を閣議決定 森林・林業のイノベーションに取り組む

6つのトピックスを紹介
 

政府は6月7日、2018年度の「森林・林業白書」を閣議決定しました。森林・林業白書は、森林・林業基本法に基づき、年1回、政府が作成して国会に提出し、林野庁が公表するものです。
同白書は、「第1部 森林及び林業の動向」と、「第2部 平成30年度森林及び林業施策」の2部で構成されています。第1部の冒頭のトピックスでは、「平成30年7月豪雨や北海道胆振東部地震による災害の発生と復旧への取組」「ますます進んでいく非住宅・中高層建築物の木造化・木質化の取組」「森林・林業・木材産業と持続可能な開発目標(SDGs)」など、6つの動きが紹介されています。

 

初の学生等への意識調査を実施
 

特集章として位置付けられている第1章では、「今後の森林の経営管理を支える人材~森林・林業・木材産業にイノベーションをもたらす!~」がテーマに据えられました。28年ぶりに人材に焦点が当てられ、林業経営体や林業従事者の状況、林業の成長産業化に向けたイノベーションの取り組み事例などが紹介されています。
この中で、林野庁が昨年初めて実施した、森林・林業・木材産業を学ぶ学生・研修生を対象としたアンケート調査の結果が公表されました。これによると、希望する就業先として公務員よりも民間事業者が上回ったほか、就業先を選ぶに当たっては、仕事内容や、やりがいを最も重視しつつも、労働条件についても重視していることが伺えます(図1)。
森林組合や民間事業体などの林業経営体の状況については、総数が減少する一方で、事業量は拡大傾向にあるとしています。そのような中、生産性の向上のためには、林業従事者の確保や人材育成と併せて、ICTを活用したスマート林業の実現による生産現場の効率化や、川上・川中・川下の連携強化による流通全体の効率化、付加価値の向上といったイノベーション事例について、全国展開や普及が必要であると述べられています。

 

 

「森林環境贈与税」がスタート
 

第2章の「森林の整備・保全」では、今年4月からスタートした「森林経営管理制度」が紹介されています。同制度では、市町村が主体となって、適切な経営管理が行われていない森林の経営管理について、意欲と能力のある林業経営者や市町村に集積・集約化を図るほか、所有者不明森林等の経営管理に必要な権利を取得できる措置が講じられます。
「森林経営管理制度」を踏まえて、森林整備等に必要な財源として創設された「森林環境税」及び「森林環境譲与税」についても解説がなされています。「森林環境譲与税」は、市町村において、間伐や人材育成、担い手の確保、木材利用の促進や普及啓発など、森林整備及びその促進に関する費用に充てるなどといったもので、「森林経営管理制度」のスタートに合わせて今年度から譲与が開始されます。また、「森林環境税」は、国税として1人年額1,000円を市町村が賦課徴収する仕組みで、2024年度から課税される予定です。