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林野庁(一社)全国木材組合連合会 2019年度JAS構造材利用拡大事業 対象民間建築物を拡大

 林野庁と(一社)全国木材組合連合会による2019年度「JAS構造材利用拡大事業」がスタートしました。今年度は、対象となる建築物の用途が増えたほか、クリーンウッド法の登録事業者へ優遇措置があるなど、「JAS構造材」の普及・拡大措置が更に図られています。今回は、本事業の概要についてまとめました。

 

JAS構造材による非住宅を支援
 

(一社)全国木材組合連合会(以下、全木連)は、JAS構造材を利用する事業者および供給者を対象として、林野庁が推進する2019年度「JAS構造材利用拡大事業」の受け付けを開始しました。本事業は、非住宅建築物の構造部分にJAS構造材を利用することを通じて、設計、調達、施工時におけるJAS構造材の利用に関する課題の抽出や改善策の提案を行うことで、使用した「林産物JAS」の調達費用の一部を支援するもので、「JAS構造材活用拡大宣言事業」と「JAS構造材個別実証支援事業」からなります。
林野庁は同事業の推進により、品質や性能が明確に表示され、構造計算に効果的なJAS構造材の非住宅分野における積極的な利用により、流通量を拡大することを目指しています。

 

JAS構造材の活用を宣言
 

「JAS構造材活用宣言事業」は、宣言を行った事業者を登録・公表し、成果の見える化を図る制度です。宣言・登録できる事業者は、工務店やハウスメーカーなどの施工事業者をはじめ、設計者、木材流通事業者、製材事業者、発注者となります。登録には、「JAS構造材活用拡大宣言登録申請書」に具体的な数値目標を明記し、2020年3月27日までに全木連に対して提出する必要があります。登録後は事業のホームページ上で公表されます。なお、昨年度に登録した事業者は、再登録の必要はありません。

 

構造材以外の「林産物JAS」も対象に
 

「JAS構造材個別実証支援事業」は、上記登録をした事業者が、国や地方公共団体が建築主ではない民間の非住宅建築物においてJAS構造材を構造部分に活用して実証的に建築を行う場合、JAS構造材および、JAS構造材の使用量に応じた集成材や合板、構造用パネル、フローリングなどの「林産物JAS」について、材料費やプレカット加工費、運搬費といった調達費の一部を林野庁が支援するものです。
助成の対象となるJAS構造材とは、「機械等級区分構造用製材」「2×4工法構造用製材」「CLT」で、いずれも構造部への使用が必須条件となります。「機械等級区分構造用製材」については、柱や梁桁、トラス、土台の構造耐力上主要な部分に一部でも「機械等級区分構造用製材」が使用されていれば、目視等級区分構造用製材もJAS構造材として対象とすることができます。また、加算される「林産物JAS」については、「機械等級区分構造用製材」では使用したJAS構造材の合計材積の20%分、そのほかの場合は同材積が上限となり、JAS構造材を併用して建築した場合も使用材積に応じて同様の扱いとなります。
「機械等級区分構造用製材」および「2×4工法構造用製材」における助成金額は、非住宅かつJAS構造材を構造部に使用していることを条件として、①JAS構造材を使用する予定の階層の床面積に所定の平米単価をかけた額、②JAS構造材を使用した階層の床面積に所定の平米単価をかけた額、③JAS構造材の実際の調達費のいずれか低い額に、JAS構造材を除く「林産物JAS」の調達予定額と実際の調達額のいずれか低い額の2分の1を加算した額となります(図1)。この際、平米単価については、最上階から数えて1~2階は2,000円、3階以上は4,000円で計算します。具体的には、図1内の「階数の数え方および平米単価の計算方法」におけるパターン②において、全ての階の床面積が100㎡とすると、1階40万円(4,000円×100㎡)、2階20万円(2,000円×100㎡)、3階20万円(2,000円×100㎡)、4階は対象外で、合計80万円となります。
助成の上限額は、JAS構造材を非住宅の構造部に使用している部分が最上階から数えて1~3階かつそれに該当する部分の床面積が1,000㎡未満の場合は1,500万円、最上階から数えて4階以上もしくは1,000㎡以上の場合は3,000万円となります。

 

クリーンウッド法登録事業者に優遇措置
 

 今年度は、対象が事務所や店舗、倉庫などに加え、旅館などの宿泊施設、私立の学校や、幼稚園、保育園などの施設、老人ホームなどの福祉施設、診療所・病院などに拡大されます。申請可能件数については、クリーンウッド法に基づく登録木材関連事業者は上限がなく、それ以外は2棟までとなります。

 

申請締め切りは10月31日
 

本事業の申請に当たっては、非住宅物件が位置する都道府県にある県木連等の地域木材団体に、JAS構造材個別実証支援事業申請書(様式1号)を2019年10月31日までに提出する必要があります。その後、県木連等により事業申請受付書(様式2号)、審査結果通知書(様式3号)が事業者に通知され、事業開始となります。ただし様式3号に記載された日付以前に調達されたものについては、助成対象外となります。
その後、助成対象木材の施工後1カ月以内、または2019年12月20日までに、助成金交付申請書(様式6号)等を県木連等に提出します。合わせて、JAS構造材の使用に関する情報をまとめた報告書や、交付金額の査定に必要となる木拾い表、請求書といった実際の調達費が分かる資料などを提出する必要があります。県木連等はこれらを審査した上で交付決定通知書(様式7号)を通知し、事業者が全木連に対して助成金交付請求書(様式8号)を提出することで、助成金が交付されます。

 JAS構造材利用拡大事業JAS構造材利用拡大事業
 https://www.jas-kouzouzai.jp/