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国土交通省 住宅の断熱化の健康への影響を検証

 国土交通省はこのほど、2014年度から進めてきた「断熱改修等による居住者の健康への影響調査」について、第3回目となる中間報告を行い、調査結果から得られつつある「新たな知見」について公表しました。

 

断熱改修による健康への影響を調査
 

この調査は、断熱改修などによる生活空間の温熱環境の改善が、居住者の健康にどのような影響を与えるかについて、改修前後の健康調査等を用いて、医学・建築環境工学の観点から検証するものです。(一社)サステナブル建築協会を実施事業者として、2014年から2018年度の5年間にわたり、断熱改修を予定する住宅に居住する2,307軒、4,131人について改修前の健康調査を行うとともに、当該住宅についてすでに断熱改修を実施した679軒、1,194人について改修後の健康調査を行っています。
本中間報告では、居間と寝室、居間と脱衣所などの非居室との部屋間温度差と、床上1mと床近傍との上下温度差が新たな分析軸として加えられました。これらの分析を進めることにより、住宅の室内環境が血圧など健康関連事象に与える影響について得られつつある知見として以下7つが示されています。

 

具体的には、知見1では、起床時の居間の平均気温が冬18℃以上、夏26℃以上で安定した住宅と、それ以外の住宅で比較すると、起床時の最高血圧の冬・夏の季節差が、前者は2.3㎜Hg差となったのに対し、後者は9.8㎜Hg差となり、結果に明らかな差が生じました(図1)。
また、知見4では、朝の居間空間が18℃未満の住宅に住む人の総コレステロール値が、居間が18℃以上になる住まいに住む人と比べて、2.6倍と高くなっていることが示されたほか、心電図の異常所見も1.9倍になっていることなどがデータとして提示されました(図2)。
国土交通省は、この事業の調査基盤を活用し、長期的な追跡調査等の実施を検討し、更なる知見の蓄積を目指すとしています。

 

 国土交通省 断熱改修等による居住者の健康への影響調査中間報告(第3回)
 http://www.mlit.go.jp/report/press/house07_hh_000198.html