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ナイスグループ 地域産材を活用した駅舎が開業

 東日本旅客鉄道㈱千葉支社は4月13日、総武本線「銚子」駅の新駅舎のオープニングセレモニーを開催しました。ナイス㈱は同駅の新築工事において、木材の調達、加工及び施工に携わりました。

 

JR銚子駅の新駅舎が開業
 

 このたび開業した東日本旅客鉄道㈱(JR東日本)の新しい銚子駅の駅舎は、建築面積533.54㎡、延べ床面積703.88㎡の木造2階建てです。銚子市は全国有数の漁港の街であるとともに、ヤマサ醤油㈱やヒゲタ醤油㈱の創業の地です。そのため、視認性の高い大きなゲートをイメージした外観は、銚子市のシンボルの一つである犬吠崎灯台などを思い起こさせる白色に統一するとともに、内装については下見板張りがなされ、歴史と伝統ある「醤油蔵」をほうふつとさせるつくりとなっています(図1・2)。
新駅舎の構造材には、品質・性能が明確で構造計算が可能なJAS機械等級区分構造用製材品(JAS無垢材)及び、JAS規格の集成材、羽目板が使用され、梁桁や柱、筋かいには地元の千葉県産材が用いられています。また、内装の木質化もなされ、改札口上部をはじめとした仕上げの一部には、淡紅色で美しい材色を持つ千葉県山武地方の「サンブスギ」の羽目板が使われ、行き交う人々の目を楽しませてくれます。

 


 

地域産材をコーディネート
 

 ナイス㈱は、本事業において施工を担当する鉄建建設㈱様より相談を受け、構造設計に協力したことをはじめ、千葉県産材をはじめとした木材の調達や加工、施工の一部を担当しました。
本物件では、千葉県産材を用いたJAS無垢材及び集成材が用いられています。千葉県では木材の天然乾燥が主流で、JAS機械等級区分構造用製材の認定を受けた工場がないため、千葉県産のスギの丸太を栃木県にある認定工場へ運び製材しました。また、全ての構造材を同様に調達するとコストアップなどにつながることから、主要な柱や梁桁、筋交いなどは千葉県産材、間柱や土台、下地材などについては他地域の国産材を利用しています。これにより建築コストが抑えられています。
また、内装材として用いた「サンブスギ」についても、千葉県では千葉県産材の認証はしているものの、「サンブスギ」については特に証明制度は設けていません。そのため、内外装建材を取り扱う㈱石川商会住宅機材様と連携し、山武地域の原木市場から「サンブスギ」の調達ルートを調査し、「サンブスギ」のみを調達しています。