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国土交通省 林野庁 2018年度予算決定概要 住宅耐震化や林業成長産業化を推進

 政府は、6年連続で過去最大となる一般会計総額97兆7,128億円の2018年度予算案を閣議決定しました。同時に決定した2017年度補正予算案とともに、通常国会による審議を経て成立する見通しです。

 

国土交通省
定額100万円で耐震化を総合的支援
 

国土交通省では、一般会計総額5兆8,047億円(前年度比100%)を計上しました。このうち、住宅局関係予算の住宅対策には1,498億2,900万円(同100%)が充てられました。
この中で、住宅の耐震化への取り組みに対する支援策として、補強設計や設計監理、耐震改修までをパッケージ化した総合的支援メニューの創設が示されました。これまでは個別に補助申請が必要で手続きが煩雑となっていましたが、分かりやすく簡単な制度とすることで、耐震化を強力に推進するとしています。住宅の耐震化に積極的に取り組む地方公共団体を対象とし、1戸当たり定額100万円(耐震改修工事費の8割を限度)を補助するスキームとなっています。

 

継続事業は前年度並みの予算に
 

地域の木造住宅生産事業者グループによる長期優良住宅などの整備を支援する、地域型住宅グリーン化事業には、前年度比1.01倍となる115億円が計上されました。また、既存住宅ストックの長寿命化等に資するリフォームを支援する、長期優良住宅化リフォーム推進事業には、同1.02倍の42億円が充てられました。
このほか空き家対策として、市区町村による空き家の利活用や除却を支援する空き家対策総合支援事業に、同1.17倍の27億円が計上されています。

 

2018年度 国土交通省住宅局関係予算決定概要
http://www.mlit.go.jp/common/001215263.pdf
 
 
林野庁
林業成長産業化総合対策を創設
 

林野庁関係予算としては、総額2,997億円(同101%)が計上されました。この中で、新規事業として林業成長産業化総合対策が盛り込まれ、234億7,000万円が充てられています。これは、森林管理を実施できない森林所有者が市町村に委託し、意欲と能力のある林業経営体に経営を集積・集約化することで、生産性の高い林業経営を促す「新たな森林管理システム」の下で、川上から川下までが連携した取り組みを総合的に支援するものです。
具体的には、林業・木材産業成長産業化促進対策として、同システムの下で集積・集約化が見込まれる人工林等に対して路網整備や機械導入などが重点的に実施されます。
川上・川下連携による成長産業化支援対策としては、新たな木材需要を創出するため、非住宅分野を中心としたJAS構造材(無垢材、CLT)の利用拡大や、中高層建築物等に活用できるCLTの利用促進などが図られます。また、高付加価値木材製品による海外需要の開拓、民間部門における公共建築物の木造化・木質化に向けた普及促進の取り組みなどを支援することが示されています。

 

 
2018年度 農林水産省予算決定概要
林業成長産業化総合対策
http://www.maff.go.jp/j/budget/attach/pdf/171222_2-37.pdf