1. TOP
  2. ナイスビジネスレポート
  3. 林野庁 2016年度 都市の木質化等に向けた新たな製品・技術の開発・普及委託事業 木材の効果に関する科学的データを取りまとめ

林野庁 2016年度 都市の木質化等に向けた新たな製品・技術の開発・普及委託事業 木材の効果に関する科学的データを取りまとめ

 林野庁はこのほど、木材の積極的な利用拡大を目的に、大学や研究機関が実験などを通じて蓄積してきた木材の効能に関する科学的根拠について整理し、プロユーザーから一般消費者まで広く理解し活用できるよう「科学的データによる木材・木造建築物のQ&A」として取りまとめました。

 

木に関する知見を取りまとめ
 

林野庁は、2016年度の委託事業「都市の木質化等に向けた新たな製品・技術の開発・普及委託事業」の一環として、「科学的データによる木材・木造建築物のQ&A」を作成しました。これは、同事業のうち「木材の健康効果・環境貢献等に係るデータ整理」に関する取り組みの一つとして実施されたものです。
日本ではこれまで、大学や研究機関により木の良さに関して様々な研究がなされてきました。今回の取り組みでは、こうして蓄積されてきた既往の知見や新たな研究によって得られた知見など、木材に関する数多くのデータを「木材の健康効果・環境貢献等に係るデータ整理委員会」(委員長:村田光司(国研)森林研究・整備機構森林総合研究所研究ディレクター)が収集し、科学的な視点から検証して整理しています。
この取り組みの目的は、豊富な森林資源の循環利用と林業の成長産業化に向けた、新たな木材需要の積極的な拡大にあります。そのためには設計者や工務店といった建築関係者のみならず、一般消費者についても地球温暖化の抑制に向けた木材の役割や、木材・木造建築物に対する正しい理解が必要であるとの考えから、木の効果に関する科学的データについて、適切な表現で誰にでも分かりやすく解説されています。

 

木の良さをQ&A形式で解説
 

「科学的データによる木材・木造建築物のQ&A」は全3章で構成されています。
第1章では、人体への生理的・身体的な効果に関するデータがまとめられています。具体的には、「木材の匂いを嗅ぐと、免疫力がアップしますか?」「内装の木質化は、睡眠の質や知的生産性に影響しますか?」などの質問に対し、具体的な実験内容と結果を示しながら、検証データについてかみ砕いて解説しています(図1)。
第2章では、人が過ごしやすい環境を生み出す効果について紹介されています。一例としては、「人がいる居住空間内で、木材は湿度を調節してくれるでしょうか?」「木材は、消臭や抗菌に役立ちますか?」などの質問に対して解説がなされています(図2)。
第3章では、木造建築物が鉄筋コンクリート造や鉄骨造などと同等の性能を確保し得る特性を持っていることなどが紹介されています。
各章とも、参考として関連する事象や用語の説明、関連法規などについて併せて紹介されており、より詳細な情報についても得ることができます。

 

 

 

木材利用の利点と魅力を広く周知

国産材需要の過半を建築用材が占める中、建築分野における木材利用については一層の拡大が望まれています。建築関係者には、木材を使うことの利点や魅力を広く周知するとともに、一般消費者が抱く木材や木造住宅の疑問に対して、適切な表現で分かりやすく答えることが求められます。「科学的データによる木材・木造建築物のQ&A」は全章を通じてQ&A形式となっているため、これを活用して一般消費者の質問に対して分かりやすく答えることができます。

なお、「科学的データによる木材・木造建築物のQ&A」は、林野庁の委託事業者である木構造振興㈱のホームページよりダウンロードできます。

 

 

林野庁
「科学的データによる木材・木造建築物のQ&A」
http://www.mokushin.com/28houkoku/2016001qa.pdf