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2017年度地域型住宅グリーン化事業の募集スタート 新たに「BELS工務店」を定義

 地域の住宅関連事業者らによるグループが供給する木造住宅などを補助対象とした「地域型住宅グリーン化事業」について、2017年度のグループ募集が6月21日より開始されました。予算額114億円が充てられた今年度は、対象の一つであるゼロ・エネルギー住宅について外皮基準が強化され、新たに「BELS工務店」が定義されるといった変更がなされています。今回は、同事業の概要をまとめました。

 

ゼロエネ住宅に165万円補助
 

国土交通省は6月21日、「地域型住宅グリーン化事業」のグループ提案の募集を開始しました。同事業は、地域の工務店様や木材・住宅関連事業者らがグループを結成し、地域資源を用いて地域の気候・風土に合った良質な住宅や木造建築物の整備を支援するものです。
補助対象となる住宅は、「長寿命型」の長期優良住宅をはじめ、「高度省エネ型」に該当する認定低炭素住宅と性能向上計画認定住宅、ゼロ・エネルギー住宅の4種類です(図1)。このうち、長期優良住宅と認定低炭素住宅、性能向上計画認定住宅は昨年度同様1戸当たり100万円かつ対象経費の1割以内を上限に補助されます。
今年度よりゼロ・エネルギー住宅については、工務店様における同事業の活用実績に応じた補助額が設定されました。過去2年度のゼロ・エネルギー住宅の実績が4戸以上の場合は150万円かつ対象経費の2分の1、4戸未満の場合は165万円かつ対象経費の2分の1を上限に補助されます。
また、昨年度同様、主要構造材(柱・梁・桁・土台)の過半以上に地域材を使用する場合は上限20万円が、調理室、浴室、便所、玄関のいずれか2つ以上を複数箇所に設置した三世代同居対応住宅とする場合は30万円がそれぞれ加算されます。なお、補助金は工務店様に交付され、工務店様からお施主様へ還元する流れとなります。

 

 

グループ提案申請は7月19日必着
 

補助を受けるには、まずグループ提案申請を行う必要があります。グループはそれぞれ1社以上の原木供給、製材・集成材製造・合板製造、建材流通、プレカット加工、設計の事業者様と、年間新築住宅供給戸数が50戸程度未満の工務店様5社以上で構成します。工務店様は複数グループに所属できますが、補助金を申請できるのは1グループのみとなる点に注意が必要です。
グループ提案申請は7月19日必着です。今年度よりウェブ上で必要書類に入力し、それらを出力して提出する方法に変更されています。
採択を受けたグループは、採択戸数を工務店様に割り当てます。工務店様1社当たりの上限戸数は昨年度同様、長期優良住宅が7戸、高度省エネ型の住宅は2戸で、三世代同居対応住宅とする場合にはそれぞれ3戸と1戸が加算されます。
原則として、採択通知の日付け以降に着工する必要がありますが、ゼロ・エネルギー住宅はBELS(建築物省エネルギー性能表示制度)の評価が原則となっており、その場合に限って着工許可の受領日以降であれば認められます。

 

外皮性能基準がZEHと統一化
 

ゼロ・エネルギー住宅の要件については、昨年度から4点ほど変更がなされました。
1つ目に、外皮性能の基準がこれまでの省エネルギー基準から強化され、経済産業省によるZEHと統一化されました。外皮平均熱貫流率は地域区分ごとに定められた基準(ZEH外皮強化基準)を満たすことが必要となります(図2)。
一次エネルギー消費量についてはこれまで同様、設計一次エネルギー消費量の基準一次エネルギー消費量からの削減率が、再生可能エネルギーを除いて20%以上、かつ再生可能エネルギーを加えて100%以上であることが要件で、経済産業省によるZEHと共通しています。
2つ目の変更点として、外皮性能の向上を図るべく、ZEH外皮強化基準よりも更に高い基準となる「ランクアップ外皮平均熱貫流率」が設定されました(図2)。これを達成する住宅の供給割合が高いグループについて優先的に配分を行うとしています。
3つ目に、太陽光発電の普及が進んできている状況から、太陽光発電工事が対象経費から除かれることになりました。なお、再生可能エネルギーとして太陽光発電を用いる場合には、昨年度同様に余剰買取のみが対象となります。

 

 

 

「BELS工務店」へ優先的に配分
 

ゼロ・エネルギー住宅における変更点の4つ目として、①自社建設の住宅でBELS評価を取得した経験があること、②2020年までに自社で建設する全住宅でBELS評価を取得する旨を目標に掲げること、③自社で建設する全住宅のうちBELS評価を取得した割合を少なくとも2020年まで毎年度報告すること、④国土交通省などによるBELS普及の取組に協力することの条件を満たす工務店様を「BELS工務店」と定義し、その割合が高いグループに対して優先的に配分することが示されました。
ゼロ・エネルギー住宅については、昨年度のBELS評価の原則化に加え、今年度より「BELS工務店」が定義されたことから、国がBELSの更なる活用により「性能の見える化」を進め、省エネ性能の向上を図りたい意向が読み取れます。2020年に省エネ基準適合義務化を控える中、BELSに対応した家づくりが求められるようになってきていると言えます。

 

地域型住宅グリーン化事業評価事務局
http://chiiki-grn.jp/home/tabid/121/index.php