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経済産業省 補助額一律75万円 BELS必須に 2017年度のZEH支援事業がスタート

 経済産業省は4月4日、ZEHの建築や取得を支援する「ZEH支援事業」の2017年度版の概要について、執行団体である(一社)環境共創イニシアチブのホームページで公開しました。5月15日の一次公募スタートを前に、同事業の概要についてまとめました。

 

新築は着工前の住宅が対象
 

経済産業省が実施する「ZEH支援事業」は、国が掲げる「2020年までに標準的な新築住宅で、2030年までに新築住宅の平均でZEHの実現」という目標の達成に向けて、ZEHの建築や取得に対して補助金を交付するものです。
対象となるのは申請者が常時居住する専用住宅で、新築の場合は着工前のものに限ります。申請者は建築主や住宅の購入予定者となることから、注文住宅は、建築主が決まっていてかつ着工前の住宅が対象となります。分譲住宅については購入者が確定した住宅が対象となります。なお、賃貸住宅や集合住宅は対象から外れています。
交付要件としては、同省が定める「ZEHの定義」を満たしていることが第一に挙げられます。具体的には現行の省エネルギー基準を満たした上で、外皮平均熱貫流率(UA値)が1・2地域では0.4kW/㎡K、3地域では0.5kW/㎡K、4~7地域では0.6kW/㎡Kを下回ることが必要です。加えて、再生可能エネルギーを導入し、基準一次エネルギー消費量からの削減率が再生可能エネルギーを除いて20%以上、加えて100%以上であることが求められます。

 

 

実績報告済みのZEHビルダーが前提
 

昨年度と同様の要件として、HEMSの導入、並びにZEHビルダーが設計、建築または販売を行うことが掲げられています。ZEHビルダーとは、同省が昨年度より開始した登録制度に基づくもので、2020年度までに年間受注戸数の50%以上をZEHとするべく、年度ごとの普及目標を公表する事業者を言います。
同登録制度ではZEHビルダーに対し、年度ごとに実績報告を求めており、今年度の補助事業においても昨年度分の実績報告が未提出のZEHビルダーによる住宅は対象外となります。そのため、既にZEHビルダーに登録済みの事業者は、提出期限である4月28日までに実績報告を行う必要があります。

 

採択戸数を増やしZEH普及を加速
 

1戸当たりの補助額は、昨年度の125万円から減額され、全国で一律75万円となりました。また、昨年度事業における地域区分1・2地域の寒冷地特別強化外皮仕様とする場合の増額も廃止されています。これは補助額を下げることで採択戸数を増やし、ZEHの普及を加速させるための措置となっています。同省では昨年度本予算での採択実績6,356戸に対し、今年度予算において9,700戸の採択を想定しています。
補助金の交付決定に当たっては、年間の一次エネルギー消費量削減率による評価に基づき、審査が行われます。各公募で事業規模を超える申請があった場合には、評価の高い順に採択されることになります。その際、一定の要素を満たす場合に加点されます。

 

「外皮強化型ZEH」に加点
 

加点要素について、今年度は「外皮強化型ZEH」として地域区分ごとに定められたUA値を下回る場合、外皮加点として10ポイント相当が加点されます。基準となるUA値は、1・2地域が0.3kW/㎡K、3~5地域が0.4kW/㎡K、6・7地域が0.5kW/㎡K以下で、4・5地域に限っては暫定措置として0.5kW/㎡K以下でも加点対象とみなされます。
また、木造軸組工法または2×4工法とする場合に木造加点として5ポイント相当が加算されます。ただし、外皮加点と併用する場合には、外皮加点の内数として扱われます。
更に、ZEHの普及加速に向け、昨年度補正予算による「ZEH普及加速事業」と同様、ZEHビルダー登録事業者で採択実績がない場合に10ポイント相当が加点されます。
このほか、居住後にHEMSにより電力使用量の計測を行う事業などに加算されます。

 

BELSを必須に、 対象経費に上限も
 

昨年度事業では加点要素だった建築物省エネルギー性能表示制度「BELS」などの第三者評価について、今年度から評価取得が必須となりました。事業の実績報告までに評価書を取得して提出することで、補助金申請時の外皮計算書や一次エネルギー消費量計算書の提出を不要とし、申請手続きの柔軟化を図ります。この時、評価書に表示されたUA値及び一次エネルギー消費量削減率について、補助金申請時の内容よりも性能が悪化した場合、補助金が交付されない点に注意が必要です。
また、ZEHの自立普及と併せてZEHの価格低減を推進するため、補助対象経費について上限が設けられました。経費に含まれるのは断熱材と窓、冷暖房設備、換気設備、エネファームを除く給湯設備で、工事費を含んだ販売価格となります。これらの販売価格の合計について、床面積1㎡当たりの単価が上限値を下回ることが求められます。上限値は地域区分ごと、かつエアコン仕様や温水暖房仕様、エネファーム仕様など、仕様ごとにそれぞれ定められています。

 

5月15日より一次公募開始
 

同事業の一次公募期間は、5月15日から6月2日となっています。ZEHビルダーに未登録の事業者が一次公募で補助金交付申請を行うためには、ZEHビルダーの登録申請を5月10日までに行い、5月19日の公表分として登録される必要があります。
一次公募の交付決定は7月7日が予定されています。採択事業については、交付決定通知の受領後に工事に着手し、事業期間である12月15日までに工事を完了させた後、12月22日までに実績報告を提出します。その後、事業者に対して補助金確定通知書が送付され、建築主や住宅購入者に補助金が支払われる流れとなります。

 

2017年度ZEH支援事業 ZEHビルダー登録制度
https://sii.or.jp/zeh29/