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ナイスグループ 建築物の木造化・木質化をトータルサポート 木構造のワンストップソリューションを展開

 公共建築物等木材利用促進法の施行以降、公共建築物では2014年度の木造率が10%を超えるなど木造化や木質化の促進が図られる中、民間でも木構造建築物への取組が盛んになっています。ナイスグループではルーツである木材流通をはじめ、建築資材流通や木造一戸建住宅・マンションの供給により培った技術力とノウハウを生かし、多彩なソリューションと独自のネットワークを活用して取引先様の中・大規模木構造事業をサポートしています。今回は、ナイスグループの木構造事業について建設事例とともにソリューションをご紹介します。

 

 

「パワービルド工法」で短工期を実現
 
 
 

ナイスグループでは、宮城県南三陸町における特別養護老人ホームの建設に携わりました。
同施設は、東日本大震災での甚大な被害に見・曹墲黶A国による災害復旧費の補助を受けて新たに建設されたものです。建物規模は、平屋建てで延べ床面積は2,970㎡に及び、個室棟が7棟と管理棟1棟で構成されています。
同施設はナイスグループオリジナルの金物接合工法「パワービルド工法」を用いた木造軸組工法で建設されました。同工法は、プレカット加工された穴に接合金物をはめ込みドリフトピンで固定する工法で、熟練工でなくても短工期で施工でき、高い耐震性と精度を保つことができます。
建設に当たっては、老人ホームという用途上、入居者の方などにとって快適な空間とするべく断熱性や調湿性、遮音性などに優れた木造が採用されました。更に、躯体工事期間が冬期となり降雪日が多く、復興需要による人手不足と建築資材不足も重なる中で、これらの課題を解決できるパワービルド工法が評価されて採用されました。躯体建て方工事は2カ月弱という短工期で施工されています。

 

 

日本最大規模の木造準耐火建築物
 

特別養護老人ホームは、建築基準法により2階建て以下で述べ床面積3,000㎡以下(ただし防火地域では100㎡以下、準防火地域では1,500㎡以下)の場合には原則準耐火構造とすることが規定されており、木造では防火材料で木材を被覆するなどの措置を講じる必要があります。
同施設では管理棟の交流ホールについて柱や梁を現しで使用するため、ナイスグループでは「燃えしろ設計」という防耐火設計を提案しました。これは、柱や梁の表面部分が燃えても構造耐力上支障のないよう断面積を大きく取ることで現しとして使用でき、木造での準耐火建築物を可能とするものです。
これにより、居住者が集まる交流ホールについて木質感あふれる開放的な空間を演出し、日本最大規模の木造準耐火建築物の建設が実現しました。

 

 

大規模建築物の構造計算にも対応
 

ナイスグループでは中大規模建築物の構造計算にも対応しています。同施設では燃えしろ設計による部分とそれ以外の部分を分けて構造計算を行い、それらの結果から全体の計算を行っています。燃えしろ設計による部分を除いて、パワービルド工法専用CADを用いています。これは、部材データを入力すると構造計算の結果が、プレカット図面や、積算結果に自動的に反映されるものです。そのため、設計やプレカット加工、施工の整合性が高まります。通常、建物規模が大きくなるほど、わずかなずれなども工期の延長につながりやすいことから、整合性の高さは工期短縮に関して大きなメリットになります。

 

 

独自のネットワークで工程に即した納材
 

大規模木造建築物においては、使用する木材の量も膨大となり、プレカット加工に要する時間も長く、材料の保管場所も必要となります。
同施設については、ナイスグループが有する7カ所のプレカット工場と提携する全国38社のプレカット工場とによるネットワークにより、短い納期で木材の生産・加工を行いました。加工した材料は独自の広域物流ネットワークを生かし、最寄りのナイス㈱仙台物流センターに集約した上で工区ごとに保管し、工程に沿ったタイムリーな輸送や的確な積み降ろしにより納材を行うことで合理的な施工をサポートしました。

 

 

 

金物製作含め大断面梁にも対応
 

東京都町田市においては、在来軸組工法による木造3階建の事務所併用住宅について、構造計算から躯体材の調達、加工までを行いました。
同施設は3階建で自重が大きくなることに加え、最大で6m超のスパンを飛ばす計画となっており、構造計算の結果から梁幅が120㎜、梁背が540㎜と大きく取る必要がありました。梁が大断面になると、流通・オている梁受け金物では対応できないことから、各現場や工法に合わせて金物を特注で製作して用いることになります。
そのため、ナイスグループでは梁受け金物の製造までを含んで特注品の躯体材の調達を行いました。また、躯体材については、製造した金物に合わせて自社工場にてプレカット加工を実施しています。

 

 

使用木材の7割を県産材に
 
 

栃木県小山市では、平屋建てのサービス付き高齢者向け住宅について、ナイスグループがパワービルド工法による躯体工事と内装の木工事を行いました。
同施設は栃木県が実施する補助金の活用を計画しており、使用する木材の7割以上を栃木県産材とすることが要件となっていました。そのため、ナイスグループでは栃木県産のヒノキやスギを躯体材と間柱や垂木などの羽柄材に用いるほか、壁や床、天井を含めた内装についても県産材による木質化を提案し、県産材の割合を7割以上としました。
躯体についてはパワービルド工法が採用されました。県内の原木生産者や製材事業者との連携により栃木県産のスギ及びヒノキの原木をラミナ(挽き板)に加工し、それを集成材化して用いています。

 

 

床・壁・天井まで県産材で木質化
 

内装では、フローリング材や腰壁に加え、天井まで全て県産材で木質化しています。これにより補助事業の要件を満たすとともに、木の温かみを感じられる空間を創り出しました。