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国土交通省 今後10年の住宅施策を示す住生活基本計画案を公表

8つの目標で総合的に政策を実施
 

 国土交通省は2月23日、同省の諮問機関である社会資本整備審議会の住宅宅地分科会に住生活基本計画(全国計画)の最終案を提示し、了承されました。今年は5年ごとの計画見直しの時期にあたり、計画案に盛り込まれた目標に沿って2016~2025年度の施策が展開されます。
計画案では住宅政策の方向性を国民に分かりやすく示すとともに、今後10年の課題に向けた政策を多様な視点から示し、総合的に実施することを基本的な方針としています。
具体的にはリフォームや既存住宅流通など住宅ストック活用型市場への転換の遅れや、世帯数の減少による空き家の増加といった背景を踏まえ、①居住者、②住宅ストック、③産業・地域の3つの視点からなる8つの目標が設定されています(図1)。

 

 

地域材による木造住宅の供給を促進
 

 このうち、産業・地域からの視点においては、強い経済の実現に貢献する住生活産業の成長が目標の筆頭に掲げられました。具体的な施策としては、地域経済を支える地域材を用いた良質な木造住宅の供給促進や、それを担う設計者及び技能者の育成などの生産体制の整備を行うとしています。
また、既存住宅の維持管理やリフォーム、インスペクションといった住宅ストックビジネスの活性化を推進するとともに、多角化する住宅関連産業に対応した担い手を確保し、育成を強化することなどが示されました。
更に、幅広い世帯のニーズに応えるために、ICT(情報通信技術)対応型住宅といった住生活関連の新たなビジネス市場の創出・拡大を促進するとともに、住生活産業の海外展開を支援するなど、日本における住生活産業の成長を促進するとしています。

 

健康増進に向けたリフォームの促進も
 

 住宅ストックからの視点においては、建て替えやリフォームによる安全で質の高い住宅ストックへの更新が目標に掲げられています。耐震性を満たさない住宅の建て替え、リフォームによる耐震性や省エネ性、耐久性(長期優良化)などの向上と適切な維持管理の促進などが示されています。
また、今回新たに健康増進(ヒートショック防止など)といった投資意欲を刺激し、効果が実感できるようなリフォームの促進が盛り込まれました。

 

2025年の成果指標を示す
 

 計画案には具体的な施策とともに、2025年における成果指標が示されました。新築住宅における認定長期優良住宅の割合及び省エネ基準を満たす住宅ストックの割合を20%にまで引き上げるほか、耐震基準(昭和56年基準)が求める耐震性を有しない住宅ストックをおおむね解消するとしています。
このほか、リフォーム市場規模を12兆円に拡大、既存住宅流通の市場規模を8兆円に拡大、既存住宅流通量に占める既存住宅売買瑕疵保険に加入した住宅の割合を20%に引き上げることなどが示されました(図2)。
住生活基本計画(全国計画)案は、3月に閣議決定される見込みです。

 

 

国土交通省 社会資本整備審議会住宅宅地分科会
http://www.mlit.go.jp/common/001120244.pdf