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林野庁 木材需給表を公表 木材自給率が7年連続で上昇、36%台に

木材総需要量は10年ぶりの水準
 

 林野庁は9月28日、2017年の木材需給表を公表しました。木材需給表とは、日本の木材の需要・供給量を丸太換算して集計し、製材や合板、パルプ・チップといった用材や、燃料材、しいたけ原木に区分して取りまとめたもので、毎年9月に公表されます。
2017年の木材総需要量は8,172万m³(対前年比4.7%増)となり、2007年以来10年ぶりに8,000万m³を回復しました。国内生産量は2,953万m³(同8.8%増)、輸入量は5,219万m³(同2.5%増)となり、どちらも増加しています。国内生産量が239万m³増加し、輸入増加量の126万m³を上回ったことで、木材自給率は1.3ポイント上昇して36.1%となり、2011年から7年連続での上昇となりました(図1)。

 

 

 
 
 
製材用材は1.3%増
 

 用材の総需要量は7,361万m³(同2.3%増)と、こちらも7年連続の上昇となりました。このうち国内生産量は2,318万m³(同3.7%増)、輸入量は5,043万m³(同1.7%増)で、自給率は31.5%(同0.4ポイント増)となりました(図2)。
このうち、製材用材の総需要量は2,637万m³(同0.8%増)と、2年連続の増加となりました。国内生産量は1,263万m³(同3.7%増)、輸入量が1,374万m³(同1.6%減)となったことで、自給率は47.9%(同1.3ポイント増)まで上昇しています。合板用材については、総需要量が1,054万m³(同2.8%増)で、国内生産の増加傾向は続いていますが、輸入量も同程度増加し、自給率はほぼ横ばいの37.9%(同0.1ポイント増)となっています。このほか、パルプ・チップ用材は総需要量が3,230万m³(同2.2%増)で、輸入量が増加したため自給率については16.1%(同0.6ポイント減)と減少しました。
燃料材については、総需要量が780万m³(同34.3%増)と大きく伸長しました。このうち、国内生産量については604万m³(同35.4%増)と、パルプ・チップ用材を抜き、製材用材に次ぐ高い水準となりました。輸入量については176万m³(同30.7%増)となったため、自給率は77.4%(同0.6ポイント増)にまで上昇しました。