現在位置:
HOME > 木材・建材販売について > 情報誌「ナイスビジネスレポート」 > 2018年(平成30年) > 5/15号 > 環境省 環境・経済・社会問題を包括 第5次環境基本計画を閣議決定
ナイスビジネスレポート

環境省
環境・経済・社会問題を包括
第5次環境基本計画を閣議決定

循環共生型社会を構築

 政府は4月17日、環境保全に関する施策について、総合的、長期的にその方向性を示した「第5次環境基本計画」を閣議決定しました。環境基本計画とは、環境の保全に関する総合的かつ長期的な施策の大綱等を定めたもので、約6年ごとに見直されます。本計画は、SDGs(エスディージーズ・持続可能な開発目標)やパリ協定など、 国際的な合意がなされた後に初めて変更されたもので、こうした世界的な潮流を踏まえています。
 第5次環境基本計画では、目指すべき社会の姿として、各地域がその特性を生かした強みを発揮することで、農山漁村も都市も生かす「地域循環共生圏」の創造をはじめ、持続可能な循環共生型社会「環境・生命文明社会」の実現が掲げられています。

ESG投資を拡大

 SDGsでは、従来は別々に議論される傾向にあった環境・経済・社会の問題を包括的に議論し、環境と社会の課題解決のための経済メリットを生み出しています。今回の環境基本計画では、特定の施策が複数の異なる課題を統合的に解決するような、相互に関連しあう分野横断的な重点戦略が設定され、「環境・経済・社会の統合的向上」を具体化することが目指されています。その重点戦略は、「経済」「国土」「地域」「暮らし」「技術」「国際」の6つからなっています(図1)。
 このうち、「経済」については、企業の環境ビジネス拡大を柱とする施策が盛り込まれ、世界的に拡大するESG(環境・社会・ガバナンス)関連投資について、環境情報の開示に取り組む企業の拡大や情報の質の向上、企業と投資家との対話を活性化させるプラットフォームを整備するとしています。

国産材活用のZEHを推進

 「暮らし」については、環境にやさしく健康で質の高い生活への転換として、低炭素で健康な住まいの推進や食品ロスの削減などのほか、森・里・川・海とつながるライフスタイルの変革として、地方移住や二地域居住等の推進や新たな木材需要の創出及び消費者等の理解の醸成などが盛り込まれています。
 低炭素で健康な住まいについては、断熱性能の高い住宅は低炭素と同時に快適性の向上や健康維持に資するとし、国産材を活用したZEHの活用を促進するとしています。更に、高齢者等が自宅で長く自立して健康で快適に暮らせるよう、高断熱・高気密化を進めることで、健康寿命の延伸とエネルギー起源の温室効果ガスの排出抑制を図るとしています。
 木材需要の創出については、CLT(直交集成板)などの新たな製品・技術の開発・普及等により、地域の中核となる施設の木造・木質化、一般家庭等における木質内装の普及、家具やおもちゃなどの日用品等における木材の利用拡大を進めるとしています。

 環境省第5次環境基本計画の閣議決定について
 https://www.env.go.jp/press/105414.html