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ナイスビジネスレポート
新春経済講演会特別講演収録
皆様とともに衆知を集め
大きな変化の波をつかむ1年に
ナイスグループ 代表 平田恒一郎



更なる景気拡大に期待膨らむ年

 日本経済は大変堅調に推移しています。安倍晋三内閣が強い経済の回復を目指して掲げた経済政策「アベノミクス」は、ここに来て大きな成果が現れているように思います。
 前政権時に8,664円だった日経平均株価は、昨年10月に過去最長となる16日連続上昇を記録、1月23日の終値は24,124円と26年ぶりに24,000円台にまで回復しました。相場格言に、下げ幅に対して半値まで戻せば元の水準まで戻る勢いがあるという「半値戻しは全値戻し」という言葉があります。株価の過去最高値は1989年12月29日の38,915円、最安値は2009年3月10日の7,054円で、その下げ幅の半値戻しは22,985円、つまり既に半値戻しの段階を超えています。
 有効求人倍率も政権交代前は0.83倍でしたが、2016年6月には全都道府県で1倍を超えました。訪日外国人も政権交代前の870万人に対し、1月16日に発表された2017年推計値は2,869万人と5年連続で過去最高を更新しています。
 そして、時代はまさにデフレからインフレへと変わりつつあります。人手不足やモノ不足といった状況も顕著に現れ始め、これに伴う賃金高騰、価格値上げも現実化しています。近い将来、「脱デフレ」に向けた本格的な動きが一挙に出てくるものと思われます。



注視すべき世界の動き

 米国では、法人税率を35%から21%へ引き下げるという大幅減税、いわゆる「トランプ減税」が1月からスタートしました。NYダウ平均株価は1月4日に史上初の24,000ドル超え、1月17日にはすぐに26,000ドル台を突破しました。
 懸念事項としては中国経済が挙げられます。表面上はとても好調に見えますが、昨年10月19日の第19回共産党大会に合わせて行われたイベントにおいて、中国人民銀行の周小川総裁が「ミンスキーモーメント※」に言及したのです。周総裁は「過剰な楽観主義によって株や不動産などの資産価格が急落する恐れがある」と発言し、中国金融危機発生に対する懸念を示しました。北朝鮮リスクも気がかりであり、今後も世界動向には注視していく必要があります。



住宅業界に迫りくる第4次産業革命の波

 2019年10月、消費税率が8%から10%へと引き上げられる予定です。日本経済は好調が続いており、今回は延期されることなく消費増税は実現されるものと思われます。これに伴い、前回2014年4月の消費増税における住宅業界に対する経過措置を当てはめるなどして、駆け込み需要等の動きを予測していくことが重要です。しっかりと戦略を練り、チャンスを逃すことなく、着実に取り込んでいく必要があります。
 人口減少とデフレの問題について、経済成長は人口の増減にのみ左右されるのではなく、イノベーションによって促すことができるという考えが主流となりつつあります。キーワードは「イノベーション」です。私たちの目前にはすごい勢いで第4次産業革命が迫って来ており、住宅業界にも確実に大きな変化がもたらされます。人工知能(AI)とかIoTなどについて真剣に研究し、対応していくことが重要です。



「本物」の住宅が求められる時代

 ナイスグループは、「耐震」「健康」「環境貢献」という3つのテーマに取り組んでいます。
 1つ目の「耐震」について、残念ながら耐震化はまだまだ遅れています。巨大地震は必ず起こるのであり、大地震で生き残るためには、建物を強くするしかありません。
 ナイスグループは(一社)ステキ信頼リフォーム推進協会に参画しました。「耐震」、そして「断熱」という2つのキーワードは、リフォーム事業を展開するに当たり真剣に取り組むべき課題です。同協会は、国の「住宅リフォーム事業者団体登録制度」について、今秋をめどに登録を目指しています。ぜひ、皆さんも会員になっていただき、木造住宅の耐震化啓発に向けて、ともに全力で取り組んでいきましょう。
 2つ目の「健康」について、時代は「100歳時代」であり、今、日本に生まれた子供の半分は107歳まで生きるとも言われています。こうした中で重要なのは、介護等に依存することなく自立して生活できる健康寿命をいかに延ばすかです。人の命を奪ったり、恐ろしい後遺症を残すことのあるヒートショックを引き起こすような住宅は、なくしていかなければなりません。ナイスグループはこれからも、皆様とともに健康に良い住宅づくりに貢献してまいります。
 3つ目の「環境貢献」について、気候変動を止めることはこれからの企業活動における最優先事項です。「地球に優しい」ではなく、「地球に住む人間に優しくなければならない」という強い使命感を持って企業活動を行う必要があります。世界の金融界は、「脱炭素(ディカーボン)」を提唱する企業への投資を積極化し、化石燃料関連企業からは融資を次々と引き上げているようです。このように、価値観は大きく変わってきており、もはや脱炭素に取り組んでいない企業は生き残れない時代となってきています。
 こうした中、私たちがまず取り組むべきはZEHです。欧米を見てみると、2020年までに全ての新築住宅をZEHとすることを、アメリカでは目標として掲げ、EUでは加盟国に要求しています。一方、日本は2020年までに標準的な新築住宅で、2030年までに新築住宅の平均でZEHとするといった計画にとどまっています。
 ナイスグループは2012年には、ZEHより更に上のLCCM(ライフ・サイクル・カーボン・マイナス)住宅を実現しました。これらのノウハウを活用して工務店様のZEHをサポートするべく「ZEHパッケージ」をご提案し、既に120社の取引先様に導入していただいています。これからの時代、住まいに求められるのは「本物」「本質」であり、「耐震」「健康」「環境貢献」の性能に優れた住宅がこれからの世の中に必要とされるのです。変化する社会の流れ、IoTの時代に対処していくためにも、ナイスグループがご提供する様々なソリューションを積極的にご活用いただきたいと思います。



木造ゼネコンとして木造建築普及に取り組む

 今、世界は木の時代です。あらゆる建築物において、木造化・木質化が急速に進んでいます。昨年5月には、合法伐採木材等の流通及び利用促進に向けて「クリーンウッド法」が施行されました。近い将来、取引される木材は全て合法性のある木材になっていると思います。そう考えると、早めの対処が非常に重要となってきます。更に、森林管理の財源として「森林環境税」の創設が決定されました。日本にとって、人材と木材は世界に誇れる、本当に素晴らしい財産です。ナイスグループとしても、一生懸命取り組んでいきたいと思います。
 「木造ゼネコン R 」として、ナイスグループは設計・調達・加工・施工まで携わっています。工法についても、パワービルド工法、テクノストラクチャー工法、木造トラス工法、CLT、三次元構造など、建物用途やお施主様のニーズに応じてご対応できる様々なラインアップをご用意しております。更に、47都道府県全ての認証材をプロデュースすることが可能となりました。非住宅の案件がございましたら、ぜひともご相談いただきたいと思います。



新たな躍動感がみなぎる1年に

 今年は戊戌(つちのえいぬ)です。草木が繁殖して盛大になる年とも言われていますので、皆様とともにビジネスを大きく開花させていきたいと思います。
 ナイスグループとしましては、販売店様との連携をより一層強化し、工務店様へのお役立ちを更に図っていきたいと考えています。皆様と一緒に力を合わせ、強靭な連合軍を形成し、この大激変の時代を勝ち抜いていきたいと思います。
 今年は、新たな躍動感がみなぎる1年です。私どもナイスグループは、役職員が一丸となって衆知を集め、そして皆様からも様々なお知恵を頂戴しながら、ますます皆様へのお役立ちを図っていきたいと考えています。本年もどうぞよろしくお願いいたします。



※ 経済に隠れるリスクが急に現れ、資産価格が急落し、大規模な債務不履行が起きる瞬間のこと。
「木造ゼネコン R 」はすてきナイスグループ鰍フ登録商標です。