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ナイスビジネスレポート
新春2大イベント 特別パネルディスカッション
住宅業界の市況予測と各社の戦略


 1月20日に福岡で行われた「新春賀詞交歓会」と1月23日に東京で行われた「新春経済講演会」では、住宅業界を代表するメーカー・商社の経営者をパネリストにお招きし、特別パネルディスカッションを開催しました。急速な原油安を追い風とする消費の持ち直しや景気回復への期待が高まるなか、経営者は日本経済や住宅業界の動向をどう読み、いかなる戦略を打ち立てるのか。今回はその一部を収録してお送りします。




東京・新春経済講演会(グランドプリンスホテル新高輪 国際館パミール)

日本経済と景気の見通し


平田 2014年の新設住宅着工戸数は2013年の約1割減となる89万2千戸に落ち込むなど、消費増税の影響が大きく厳しい局面となりました。今年の日本経済の見通しと日経平均株価、新設住宅着工戸数の予測はいかがでしょうか。
井上 住宅取得資金に関する贈与税非課税枠の拡大が大きな後押しになると思います。昨年1年間で26万人もの人口が減ったことはマイナス要因ですが、需要喚起策によって今年の住宅着工戸数は85万戸を上回ると考えます。経済面では、アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)は2008年より約4兆5,000億ドルにも達する量的金融緩和策(QE)を実施しており、欧州中央銀行(ECB)も1兆ユーロを超す量的金融緩和に踏み込むと発表しました。超低金利政策も日米欧共に継続中です。日本銀行によるマネタリーベース(資金供給残高)は昨年12月時点で過去最高となる275兆円を上回っており、これらの資金が株式市場に流入するでしょうから日経平均株価は2万円近くまでになると思います。
億田 今年は、低金利が続いている住宅ローンや「住宅エコポイント」「フラット35Sの金利引き下げ幅の拡充」といった取得支援策が需要を喚起し、新設住宅着工戸数は88万戸になると予測しています。住宅メーカーの受注は昨年秋ごろから持ち直し、最近では前年を超えているようですので、今年は実際に着工が進んでくるのではないでしょうか。為替では、アメリカの10年国債利回りに対して日本の利回りは低いため、アメリカに資金が流れて1ドル125円程度まで円安が進むと見ています。日経平均株価については、ドル建ての相場はこの2年くらいは140〜160ドルで動いていることから、売りどきの潮目であろう160ドルに125円の為替を掛けた額である2万円と予測しています。
喜多村 昨年末に第3次安倍政権という安定政権が誕生したことで、これからの2年間は金融施策や減税施策などが大胆に実行されると思います。海外投資家から見ると、日本市場にはマイナス要因はないとされているので、株価を押し下げる要素はなく日経平均株価は2万円を目指して上昇すると考えています。住宅着工戸数については、政府による住宅取得支援策が後押しとなり、88〜89万戸という数字になって表れてくるだとうと見ています。今年は私たちが様々な施策をしっかりと活用し、実績を残していくことが大事になると思います。
山中 住宅着工戸数は、歴史的な超低金利が下支えとなり88万戸になると考えています。フラット35の1月の最低金利は1.47%であり、昨年同時期の1.8%に比べ0.33ポイント下がっています。今年はさらにフラット35Sの金利優遇幅が今までの0.3%から0.6%になり、当初の借入金利は0.87%という極めて低い水準になります。不動産価格には底打ち感が表れてきていますので、この恵まれた金利条件は購入意欲を刺激するのではないでしょうか。日経平均については、相当規模の年金資金が日本やアメリカの株式に流入することになっており、前半は上がっていくと考えています。しかし株の世界では、東証一部上場企業の時価総額が名目GDPを超えるとバブルになるというジンクスがあります。実は昨年11月に、484兆円の名目GDPに対して、東証一部上場企業の時価総額は504兆円まで増えました。バブルの域に突入したとも言えますが反動はありませんので、もうしばらくは好調な株価推移が続くと思います。このようなことから日経平均株価は2万円になると予想しています。
野浦 今年は2020年の東京オリンピック・パラリンピック(以下、オリンピック)に向け、競技施設や選手村の建設が進んできます。また、不動産ディベロッパーは、都市開発案件をオリンピック前に着実に着工し完成させる動きがありますので、非常に活況を呈してくると考えています。オリンピックは国力を示す場でもありますので、今年も攻める気持ちを込めて住宅着工戸数は92万戸と予測します。株価については、急務となっている鉄道や空港、道路といったインフラの再整備がオリンピックを照準にテコ入れされるでしょうし、様々な技術革新も花開くであろうと思いますので、日経平均株価は2万1,000円まで上がると見ています。
植木 ヨーロッパではデフレ脱却に向け金融の量的緩和が行われ、ロシアは原油価格の低下に伴い財政が悪化しルーブル安となっています。アメリカは景気回復を背景に、金融緩和が終わり今度は利上げのタイミングを図っている状況ですので、金融緩和を継続している日本との比較において、ドル高円安という基調は変わらず、為替は125円程度を目指して円安が進んで行くと考えています。日本経済はアメリカの景気回復の恩恵を受け、緩やかに回復して行くと見ています。近年は株価と為替に同時相関関係の現象が表れ、円安が進むほど日経平均株価も上昇する傾向にあります。また、昨年からの原油安により、貿易全体の輸入価格が抑えられて交易条件が改善していますので、外国から見ても日本経済は良く映っています。こういったことから、日経平均株価については2万円になると予測しています。住宅については皆さんと同様に堅調と考えており、きりが良いところで90万戸と予想しています。
須藤 住宅市場は穏やかに改善しており、また税制改正によって今年もアパートの着工は堅調に推移すると思います。都心部には再開発物件があり、地方都市でもマンション開発が進んでいますので、住宅着工戸数は88万戸が可能と思っています。為替の見通しとしては、原料や燃料のほとんどを輸入している当社では円安が進むほど製造コストが上がりますので、できれば120円前後で落ち着いてほしいというのが希望です。しかし、最近の海外や日本の経済状況を考えると125円程度まで達してしまうこともあるのではと見ています。日経平均株価は、企業の設備投資や円安による輸出回復がけん引し、2万円程度まで穏やかに進むと予測しています。
 石膏ボードの足もとの出荷状況は1月としては良い方でした。アパートやマンション、ホテルなどの需要がけん引していると思います。一戸建住宅も受注が回復していると聞いていますので、4月以降に出荷として表れてくると思っています。
白井 今年の住宅着工戸数の見通しは87万戸で、全体としては昨年と同レベルと見ていますが、内容は異なってくると考えています。昨年は相続税対策による賃貸集合住宅の着工が全体を持ち上げましたが、今年は昨年低迷した持ち家が多少復活すると考えています。建材需要で言うとアパートと一戸建住宅ではボリュームが違いますので、今年は同じ着工数でも出荷は増えてくると予測しています。日経平均株価については、円安やアベノミクスによる景気回復などが奏功し、2万円まで上昇すると予測しています。

木材・建材業界の動向について


平田 木材をめぐる動きやオリンピックへの取り組みなど、今後の着目点をお聞かせください。
井上 日本合板工業組合連合会とセイホクグループでは、国土の70%を占める森林をよみがえらせようと使命感を持って取り組んでいます。合板原料では、年間500万m3の国産材原木を使用するよう政府から求められています。社長就任時の1999年はわずか15万m3でしたが、昨年は320万m3です。合板業界では、2020年に木材自給率50%という国の目標に向け、あらゆるところに国産材合板を使用し木材自給率50%を目指す「AKG50」とオリンピックは国産材合板でという「OKG50」キャンペーンに取り組んでいます。
 今年は木質バイオマス発電の本格稼働が始まることから、国内メーカーは原木調達に不安を抱いています。日本の森林蓄積は約50億m3で、毎年約1億m3の森林が育っています。しかし木材業界全体での使用は約2,000万m3にとどまり、その差が毎年増加しています。木質バイオマス発電がすべて稼働したとしても2,000万m3程度の燃料化とされているので計算上の持続可能性は確保できています。しかし原木の出材力が圧倒的に不足しており、林道整備や高性能伐採機械の導入、労働力確保など問題山積です。
 海外市場へは、合板や集成材、製材など付加価値の高い製品として輸出すべきだと思います。
億田 10年後の新築住宅着工は60万戸程度まで低下するとも言われますが、今後の成長産業として期待されている観光、医療、農業、そのなかでも特に多くの施設が必要となる観光と医療に注目しています。訪日外国者数は、2004年の600万人に対して昨年は1,341万人と増え、2020年には2,000万人とする目標を国は掲げています。医療分野では治療や療養を目的とした「医療ツーリズム」が急速に成長していますが、タイやマレーシアと比べると日本は大きく出遅れています。日本には高度な医療技術があるものの施設や人材が不足していますので、今後こうした施設の需要は増えてくると考えています。また、住宅の耐震性向上も大きなテーマです。当社は耐力面材「ダイライト」や耐震改修パネル「かべ大将」などを通じて地震に強い家づくりに貢献していきます。また、災害発生時の避難所などで床や間仕切りとして使用し、被災者の負担軽減やプライバシー確保に役立つ「避難所ボード」という製品も用意しています。
野浦 パナソニックでは創業100周年を迎える2018年度に、売上高10兆円を目指しています。そのうちの2兆円を目指す住宅関連事業では、皆様と一緒になって国内市場を繁栄、発展させていきたいと考えています。
 増え続ける空き家は大きな社会問題になってきます。当社では、移住・住みかえ支援機構(JTI)と連携し、空き家をリフォームして若い世代などに貸し出す空き家再生事業を始めます。行政との連携も含めしっかりと貢献していきたいと考えています。太陽光関連事業については、産業用は少し減るものの、住宅用はこれからも堅調に推移すると思っています。太陽光発電による電気の生産原価が電力会社のコストを下回る「グリッドパリティ」が実現すると、電気をつくって売る時代から、電気をつくって貯めて賢く使う時代になってきます。今後は、太陽光に蓄電池やエネルギー制御システムとの組み合わせが重要な要素になると考えています。
須藤 オリンピックに向け、競技施設や選手村の設計が進み、都心部の再開発もあるので、徐々に受注が出てくると思っています。一方、トラックやドライバーの不足は慢性的で、景気回復により顕著になっています。ドライバーについては、道路交通法の運転免許制度が改正され、2年間の助手扱いが必要となり、企業にとって若年層の雇用が難しくなってしまっています。
 昨秋には、インドネシア・ジャカルタに2名の駐在員を置きました。今のところマーケット調査と販売活動をしている段階で、工場設置については足もとを見つめながら一歩一歩進めているところです。現地では、タイガーマークではなくサクラマークの商標を使いながら、当社ブランドの浸透を図っていきます。
白井 プロ向けショップである「建デポ」を始めて5年以上が経過し、店舗数も全国64カ所まで増え、今年度の売上高は300億円以上を見込んでいます。ホームセンターでも業態変化によりプロユーザーの比率が上がってきているようですが、昨年は建築業界自体の仕事の遅れを感じました。今後も建築業界全体の縮小は進み、今までのような出店にはならないと思います。ホームセンター業界は出店数を増やして売り上げを伸ばすのが一般的でしたが、食品総合スーパーのような落ち込みはないものの成長は鈍化してきています。
 M&Aで進んでいる海外ブランド商品については、例えば高級マンションで採用されているグローエブランドの水栓やジャクソンの浴槽などはナイスさん経由でお取り扱いできます。ジャクソンは据え置き式の浴槽で、高級ホテルなどでよく採用されているものです。

海外市場について


平田 アメリカやヨーロッパ、中国、アジアなど海外の状況をお聞かせください。
喜多村 中国では、不動産投資規制の影響で投機的なマンションが減少しており、指標的には昨年を下回る数値となっています。しかし、上海や北京などのショールームは相変わらず盛況で、実需はまだまだ底堅いと思っています。当社の中国での売り上げはほぼ横ばいですが、高額商品の割合が増えてきています。特にウォシュレットの拡販が進んでおり、利益ベースは上向きの状況です。インドでは昨年8月に工場の稼働を開始しました。インドのトイレ普及率は36〜37%と言われており、下水道については10%以下とも言われています。インドの成長を支えていきたいと考える当社では、節水効果があり音も静かな「トルネード便器」をインド工場で製造しています。インドでは多くのトイレが家の外にあり女性や子供が被害に遭うリスクも高いことから、ナレンドラ・モディ首相はトイレの家庭内設置を重視しています。インドのように人口が多い国では、節水トイレの普及はインフラコストの大幅な削減にもつながります。インドで生産し、インドで使用いただく「地産地消」を推進し、インド社会に貢献していきたいと考えています。
山中 アメリカは好景気を維持し、とても良くなっています。シェール革命の恩恵によって業績を伸ばす業種も増えていますが、建材メーカーには影響はありません。住宅市場では、新築着工戸数は微増にとどまっています。本格的な新築需要の上昇には賃金と失業率の改善が必要であり、あと2〜3年はかかると見ています。アメリカは間違いなく復権すると考えています。移民により若年層の人口比率も増えており、競争は厳しいですが大きな可能性を秘めたマーケットであると思っています。
植木 昨年の合板市場の最大の特徴は、国産の針葉樹合板と輸入合板の価格動向が大きく異なったことです。特に南洋材合板は、原料価格や人件費などの上昇により製造コストが上がり、円安も加わって価格が上昇しました。価格差が相当大きくなった結果、国産の針葉樹合板を塗装型枠合板やフロアー台板などに用途開発を進めて行くと言う動きが出て来た1年であったと思います。今年も円安基調は続き、東南アジアの人件費上昇傾向も変わらないと思われます。南洋材の原料価格も下がる状況にはないと思いますので、今年は国産合板の用途開発の動きがより一層進むと思っています。



今年の戦略とメッセージ


平田 最後に今年の戦略や力を入れているところ、住宅業界へのメッセージをお願いします。
井上 当社は1954年の創業よりアジアやアメリカ、ロシアなど世界中の木材を原料とし、合板をつくってきました。構造用合板は住宅と非住宅の両方に使えるもので、建物の強度を高められるよう9oや12oだけでなく24o以上の厚い合板も生産しています。コンクリート型枠用には、ほぼ100%熱帯雨林を原産とした輸入合板が使用されており、環境破壊につながるという指摘もあります。当社は、国産材と森林認証材を使用した塗装型枠合板「セイホクコート」を拡販します。海外への輸出も拡大中です。住宅・建設業界の皆様には、日本の森林保全だけでなく、地方創生に不可欠な農林水産業の活性化に寄与するセイホクグループの国産材合板をご愛顧いただければと思います。
億田 今年創立70周年を迎える当社は、戦後復興に向け、木材・製材品や床材の製造から事業を開始しました。1958年に木質資源をむだなく利用できるインシュレーションボードの生産を開始して以来、未利用資源を有効活用したロックウール吸音板「ダイロートン」や耐力面材「ダイライト」、より高度な木材利用を可能にする中密度繊維板(MDF)などのエコ素材を生み出し、内装建材を中心に安全・安心・健康・便利・快適な製品を供給しています。私は事業環境を見る際、常に3つの目で捉えるよう心掛けています。1つ目は上空から俯瞰して広さなどを捉える「鳥の目」で、2つ目は方向性を複眼的に見る「虫の目」です。そして最後は「魚の目」で潮目を見極めることが必要だと思います。この3つの目と「消費者目線」で新たな価値を創造する製品を供給し、メーカーの役割を果たしていきたいと思います。
喜多村 昨年は「ベッドサイド水洗トイレ」がロボット大賞を受賞し、「ウォシュレット」が戦後日本のイノベーション100選の上位10件に選ばれました。いずれも若い研究者が考えて製品化を果たしたものです。ボタンを押すだけで発電してリモコンを作動できる「エコリモコン」という新製品は、2006年に入社した女性開発者が研究から商品化までを手掛けました。インドにおけるトルネード便器を開発したのも入社10年前後の女性社員です。当社では、こうした若い開発者が自由な発想で様々なことに挑戦しています。昨年はユニットバスが50周年を迎えましたが、自らも消費者として理想の製品を追求し、新たな技術を生む土壌があるのが当社の強みだと考えています。3年後に100周年を迎えますが、さらなる100年を目指し、新築時にもリフォーム時にも選ばれ続ける製品をつくり出していきたいと思いますので、今後の商品開発にもご期待ください。
山中 当社はサイディングに国産木材チップを使用している唯一のメーカーです。間伐材や製材後の端材を活用して、CO2排出量の削減と国産木材の活用に努めています。また、次世代外壁材として、高耐候塗料を用いて30年相当の耐久性を確立した窯業系サイディングの「フュージェ」を昨年発売し、グッドデザイン賞を受賞しました。これはシーリングを不要にした「ドライジョイント工法」を採用し、継ぎ目が目立たない一体感のある壁面となっています。シーリング目地がないので大変美しい意匠となるうえ、価格は従来商品である「エクセラード」と同じ水準となっています。通常の外壁材の場合、一般的に10〜15年ごとにシーリングの打ち替えと再塗装が必要となり、30坪くらいだと150万〜250万円の費用が掛かります。90坪のアパートとなると800万円程度掛かりますが、塗り替え期間が長い「フュージェ」はこのメンテナンスコストを大幅に抑えることができます。これからも、お施主様にとって魅力ある商品を開発していきたいと考えています。
野浦 パナソニックの思いは、皆様のお仕事づくりにもっともっと貢献していきたいという1点です。国内の住宅市場は縮小するとよく言われますが、私は決してそうは思いません。新設住宅着工戸数は1996年の163万戸から半分近くにまで減少しました。しかし、皆様と一緒に商品開発や技術開発を行ってきた結果、売上高は落ちていません。これからもまだまだ夢があり、やるべきこともたくさんありますので、皆様と一緒になって進んでいきたいと思います。3月27〜29日に東京ビッグサイトで開かれる「住まいの耐震博覧会」では、リフォームをテーマにしたブースを出展します。ポイントは、「エネルギー」「空間コーディネート」「お掃除らくらく」の3つです。これらの切り口で新商品も出していきますので、ぜひご期待ください。
植木 世界の森林面積は約40億haで、この10年は毎年平均520万haが減少しているとされています。一方、世界有数の森林国である日本では年間8,000万〜1億m3の森林蓄積量が増加する環境にあります。当社では20年程前から国産材の有効活用に繋がる大型の木構造建築事業を手掛けています。2010年の「公共建築物等木材利用促進法」の施行を追い風に、多くの学校や自治体庁舎などの建設に携わっています。2013年に全国で建てられた1,242の公立小中学校における木造率は約20%でした。今後、耐火基準の規制緩和により木造3階建ての学校建設が可能になる見通しです。いよいよ木造建築の時代が本格到来するとの思いで、一所懸命に邁進したいと考えております。
 住宅流通の本流は木材建材ルートであると信じておりますので、 ハードだけでなくソフト面でも様々な工夫を重ねてビジネスチャンスを作り、 皆様のお手伝いが出来たら有難いと思っております。
須藤 今年は石膏ボードのJIS規格が改正されます。品質を高め、本来の耐火性を担保して信頼性を向上させるための改正です。厚みの誤差も厳格化され、従来の±0.5ミリから+0.5ミリとなります。比重についても熱抵抗の見直しで厳格化されます。現在は経過期間中で、新JISに沿った製品の製造は9月21日から始まります。石膏ボードは、生命と財産を災害から守るために燃えない建材として誕生しました。今では、ホルムアルデヒドの分解という健康機能を備えた「タイガーハイクリンボード」や「タイガーグラスロック」をご用意しています。階上からの騒音を軽減する「タイガー遮音システム」なども備えており、これからも人に優しい製品を開発していきたいと考えています。いずれの製品も皆様からのご意見に基づいて開発したものですので、これからもいろいろとご意見を賜ればと思います。
白井 今年5年目を迎える当社は「需要創造型企業」を目指します。新築もリフォームも楽観できない見通しですが、いかなる状況下でも需要を生み出せる商品の提供がメーカーとしての使命だと考えています。今年は、壁と同等の断熱性能を持った今までにないサッシを発売します。皆様が驚かれるような商品を開発し、住宅需要を喚起していきたいと考えています。リフォーム関連では、最新の技術や情報の提供などにより、事業者のスキルや知識の向上を図る(一社)住生活リフォーム推進協会(HORP)を昨年11月に設立しました。高度化・多様化する住宅リフォームに対して、業界全体の資質を向上させ、消費者へより大きな安心と信頼を提供していきたいと思います。HORPは、国交省の「住宅リフォーム事業者団体登録制度」への登録も目指します。新製品でもリフォーム需要を喚起していきますので、ぜひご利用いただき、市場拡大に向けてニーズを掘り起こしていただきたいと思います。
平田 今年は全体的に明るい見通しが多い一方で、何が起こるか分からないというお話もありました。当社グループでは、工務店様、販売店様、メーカー様・商社様をパートナーとして、ワクワクしながらも足もとを固めて邁進していきます。パネリストの皆様には、本日ご出席のお客様に特別なご支援を賜りますようお願い申し上げます。本日は誠にありがとうございました。